業界用語辞典 - 治療検査

看護に関することをいろいろと調べたくても、使われている言葉の意味がよくわからなくて十分な理解ができていないのではないでしょうか?看護に関する言葉の意味をわかりやすく解説し、難しい専門用語が解決できる業界用語辞典のページです。

アインラーフ

注腸造影検査を意味する医療業界の用語。
硫酸バリウムを服用したうえで撮影を行い、大腸疾患の有無を確認する検査方法のこと。造影検査のひとつ。
詳細は注腸造影検査を参照。

アストラップ

動脈血ガス分析(血液ガス分析、血ガス分析)のこと。
動脈血の成分(水素イオン濃度、酸素分圧、二酸化炭素分圧、酸素飽和度)を分析することにより、肺が正常に機能しているかどうかを調べる目的で実施される。血液ガス分析のために動脈血を採取することを「アストラップをとる」などと言う。 アストラップという名称は、この検査方法を確立したコペンハーゲン大学の臨床検査教授、ポール・アストラップ博士の名前に由来する。アストラップ博士は、当時デンマークで流行していたポリオ患者の呼吸状態を診るために血液ガス分析を開発した。

アドソン鑷子

あどそんせんし。
鑷子(せんし)とはピンセットのこと。
アドソン鑷子は先端が細いピンセットである。無鉤と有鉤があり、真皮縫合などで利用される。
鑷子には、用途によってマッカンドー鑷子、セムキン鑷子、スウェーデン鑷子、富士森式フック鑷子などがある。

アリス鉗子

粘膜をはさむための鉗子。先端にツメがあり、その数に応じてはさむ幅を調整できる。
鉗子にはほかにコッヘル鉗子、ペアン鉗子、ケリー鉗子、アドソン鉗子などがある。

アルゴンプラズマ凝固法

APC(Argon-Plasma Coaglation)。
花粉が付着する鼻の粘膜にアルゴンプラズマを照射することで粘膜組織をいったん熱傷を起こした状態にさせ、過剰なアレルギー反応を抑える治療。ただし、アルゴンプラズマ凝固法は皮膚組織が生まれ変わると効果が減少するため(約1〜3年程度)、アレルギー性鼻炎を治す根本的な治療法ではない。
APC(Argon-Plasma Coaglation)は一種の電気メスなので、ペースメーカーをご使用の方などでアルゴンプラズマが使用できない場合は、他のレーザーを使用しての治療となる。

アルトログラフィー

関節造影法、関節造影検査。
関節内に造影剤や空気を入れ、レントゲン撮影やCT撮影を行う検査のこと。膝関節、肩関節の観察に行いられる。
詳細は関節造影法を参照。

アンギオ

血管造影検査のこと。
血管を撮影し、悪性腫瘍といった疾患を診断する方法。詳細は血管造影検査を参照。

アンビ

救急車を意味する医療業界の略語。Ambulance(アンビュランス)を略したものである。
医療現場で使われる業界用語としては、他にラウンドやステる、終末期などがある。

アンビューバッグ

患者の口と鼻から、マスクを使って他動的に換気を行うための医療機器。人工呼吸法の主流として、救急現場の第一線で幅広く用いられている。
バックバルブマスクともいうが、ドイツのアンビュー社の製品が知られているため、アンビューバッグとも呼ばれる。
<使用方法>
(1)気道を確保する
(2)マスクで患者の口から鼻までを覆う
 一人で行う場合は片手で、二人で行う場合は両手で固定する
(3)バッグを押し空気を送る
 換気が十分に行われていれば、肺が膨張し、胸郭が上昇する

アンプタ

(四肢の)切断、切除術を意味する医療業界の用語。切断を意味する英語、Amputationに由来する。
医療現場で使われる、処置に関する用語としては、他に、ホウコウ、カットダウンやプンク、ドレーピングなどがある。

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一次救急

初期救急ともいう。
入院の必要がなく、外来での対処が可能な患者に施す治療のこと。またその処置を行う医療機関。
風邪や軽いけがといった比較的軽症な患者が対象となる。
救急医療体制の一環として、休日急患診療所や休日夜間急患センター、在宅当番医が担当する。

一次救命処置

BLS(Basic Life Support)ともいう。
病院外で倒れている心肺停止患者などの傷病者に対し、特殊な器具や医薬品を用いずに行う心肺蘇生法のこと。

脳は呼吸停止後4〜6分で低酸素による不可逆的な状態に陥る。それを阻止するには、救急隊到着までの数分間(5〜6分)に、現場に居合わせた人(バイスタンダー)が救急処置を行うことが不可欠である。

BLSの手順は以下のようになっている。
(1)周囲の状況確認
(2)意識の確認と呼びかけ
(3)119番通報とAEDの手配
(4)気道確保・呼吸確認
(5)人工呼吸(省略しても良い)
(6)心臓マッサージ
(7)AEDによる心配蘇生

病院への搬送後、医療従事者が特殊な医療器具を用いて行う、高度な救命処置を二次救命処置という。

一回拍出量

SV(Stroke Volume)。
心室が1回で拍出する血液量。単位は(ml)。
安静時仰臥位で70ml、正常値は60〜130mlである。心拍数と掛け合わせて毎分拍出量を算出する。

イブニングケア

快適な就寝のために夕方から就寝前にかけて行う介護行動。ベッドを整える、排泄や洗面を済ませる、寝間着に着替える、必要に応じて入浴・足浴を行う、などがある。

IN OUT バランス

インアウトバランス。
水分出納ともいう。体内の水分の出入りを調べること。

IN:点滴・輸血量、薬の量、飲水量、食事量などなど身体に入るもの
OUT:出血量、尿量、汗の量などなど身体から排泄されるもの

inが多くoutが少なければ、浮腫み(むくみ)や体重増加のほか、臓器や関節に負担がかかる。
一方、outが多くinが少なければ、脱水や体重減少、肌の乾燥などを引き起こす恐れがある。

インスリン療法

インスリンを注射することで血液中のインスリン量を調整し、血糖値をコントロールして糖尿病の症状を抑える治療法のこと。
糖尿病のなかでも、1型糖尿病患者はインスリンの分泌絶対量が不足しているため、インスリン療法が欠かせない。一方、2型糖尿病患者はインスリン量が不足しているわけではないので、インスリン療法が必須とはならないが、分泌能力が低下した患者には用いられることもある。
なお、インスリン療法を行う場合には低血糖にも注意しなければならない。

インフォームドコンセント

医師が患者に対して、治療の同意を得るために必要十分な説明をすること。特に患者の受ける治療内容について、その方法や効果、危険性、費用についてわかりやすく説明することが求められる。

ウシ胎仔血清(ウシ胎児血清)

免疫原生が低いため細胞培養実験に多用されるウシの胎児から調製した血清のこと。Fetal Bovine Serum(FBS)やFetal Calf Serum (FCS)とも呼ばれている。以前は、このFBSが存在していない培地では細胞が成長しなかったが、現在研究が進み、FBSの代替品が作成されている。

エピ

【1】痙攀発作、てんかんを意味する略語。Epilepsyに由来。
脳細胞の過剰な活動により、筋硬直などの発作(てんかん発作)を繰り返す疾患。

【2】硬膜外麻酔。Epidural Anesthesia。
硬膜外麻酔で挿入するチューブをエピドラチューブなどという。

オストミー

人工肛門、人工膀胱のこと。
人工肛門、人工膀胱を設置した人はオストメイトという。

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オストメイト

人工肛門、人工膀胱を設置している人のこと。単に人工肛門保有者・人工膀胱保有者とも呼ぶ。
日本におけるオストメイトは15万人を超えるとも言われており、大腸がんや膀胱がんの発症との関係で高齢者のオストメイト比率が高い。

オストメイトにとって自宅外でのトイレ利用は大きな問題である。そのため、ストーマ用具の清浄や腹部の清浄、清拭に使う「汚物流し台」があるなど、オストメイトが使用できる設備が整ったトイレ(オストメイト対応トイレ)の普及が急がれている。

オピオイド

強力な鎮痛薬として処方される物質。強い鎮静作用をもち、日本では癌性疼痛への使用が主である。
オピオイドは、適切に処方された量を服用しても依存を起こすことが報告されている。また、多くの作用を引き起こすことも知られており、使用すると無口で内省的な気分になるほか、便秘、皮膚のほてり、血圧低下、かゆみ、瞳孔収縮、心拍数減少、低体温などを生じさせる。
だが、医師の管理下で使用する限り重大な依存が起こることはめったに無い。

回復期

患者の容態が危機状態(急性期)から脱し、身体機能の回復を図る時期のこと。合併症などを予防しつつ、リハビリを行っていく。
症状の経過時期・必要とされる処置内容に応じて、回復期のほか急性期、慢性期、終末期などに分けられる。

化学療法

かがくりょうほう。
医薬品を使って病気を治療すること。なかでも薬剤(抗がん剤)を使用してがん細胞を破壊する治療法を指すことが多い。
薬物療法という場合もあり、業界用語ではケモと呼ばれる。

拡張期圧

心臓が拡張したときの血圧。最小血圧ともいう。
拡張期とは、全身から戻った血液が心臓にたまり、心臓が拡張している状態である。
心臓が収縮したときの血圧は収縮期圧という。

カットダウン

切開して血管を露出させ、カテーテルを挿入する方法。
経皮的穿刺が困難な場合や、ラインを確実に確保したい場合に行う。

カテーテル

医療用に用いられる、柔らかい管のこと。
血管や消化管、尿管、または胸腔、腹腔などに挿入し、体液の排出や薬剤・造影剤などの点滴、注入等を行う。

カテーテルは用途によって材質や太さがまちまちで、ゴム製や金属・プラスチック製のもの、太さ1mmのものから10mm程度のもの、長さも数cmから2m近くあるものまでさまざまである。
なかにはIABP(Intra-Aortic Balloon Pumping)で使われるバルーンカテーテルのように、カテーテルの先にバルーンがついているものなどもある。

ちなみに、カテーテルの太さ(外径)を表す単位はFr(フレンチ)といい、3Fr=1mmで換算される。

カニューレ

体液の排出や薬液の注入、気管切開をした際の空気の送排などのために体内に挿入するパイプ状の医療器具。
カニューレとはドイツ語で「管」を意味する言葉である。

気管切開をしたところに入れるチューブを気管カニューレといい、気管の大きさに応じて様々な太さのカニューレが使われる。カニューレの種類としては他に、誤嚥や空気漏れを防ぐためのカフ付きカニューレや、発声を可能にするスピーチカニューレなどがある。

カンガルーケア

出産後すぐに、新生児を母親の素肌(裸の乳房)に抱き、対面・保育する方法。この姿がカンガルーの親子のようであることから、カンガルーケアと名づけられた。出産直後、新生児は処置のために母親と引き離されることが多かったが、近年では、直接肌と肌を触れ合わせることで母子の結びつきを強め、母乳育児の促進にもつなげようとカンガルーケアを取り入れる施設が増えつつある。

カンガルーケアは1979年、南米コロンビアで保育器不足への対策として始まった。不足する保育器のかわりに母親の体温で乳幼児を温める処置をとったところ、低出生体重児の生存率の向上や母親の乳幼児遺棄の減少などの効果がみられた。
この母子の愛情形成への効果を受けて、カンガルーケアは日本でも1990年代後半から徐々に普及し、2006年秋篠宮妃殿下紀子様の出産の際にも取り入れられたことで広く認知されるようになった。

鉗子

かんし。
手術器具のひとつ。
一般にハサミの形をしており、組織を挟む、ひっぱる、開く、すくう、つぶすといった様々な用途に用いられる。
コッヘル鉗子、ペアン鉗子、ケリー鉗子、モスキート鉗子、アリス鉗子、アドソン鉗子など、多くの種類がある。

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冠状動脈造影

心臓近くにある左右の冠状動脈の状態を調べるため、カテーテルを挿入し、造影剤を注入、撮影を行う検査。虚血性心臓病の一種である狭心症や心筋梗塞などの診断と治療のために行われることが多い。
正面からの撮影の際、血管の重なりが多く、その影が重なって冠状動脈の状態を診断するのが難しいため、右肩を前にした斜め「右前斜位」と左肩を前にした斜め「左前斜位」で撮影されることが多い。
コロナリー、CAG(Coronary Angiography)と略する場合もある。

関節造影検査

かんせつぞうえいけんさ。
関節造影検査、アルトログラフィーともいう。
関節内に造影剤や空気を注入し、関節内の異常を診断する検査方法。
整形外科的造影検査のひとつである。
詳細は関節造影法を参照。

関節造影法

かんせつぞうえいほう。
関節造影検査、アルトログラフィーともいう。
関節の中に造影剤や空気を注入して関節内の異常を調べる検査方法。膝や肩のほか、手や指の関節を見るために用いられる。造影検査のなかでも整形外科領域の検査方法である。
関節造影法では、通常のレントゲン撮影では写らない関節腔の形状、拡がりを明らかにすることで、滑膜(関節を包む袋を裏打ちする膜)の増殖や関節面の不整、相対する関節面の適合性、靭帯損傷などによる造影剤の漏出などを調べる。
整形外科的造影検査には他に、脊髄造影(ミエログラフィー)や椎間板造影(ディスコ)、神経根造影などがある。

完全静脈栄養

かんぜんじょうみゃくえいよう。TPN(Total Parenteral Nutrition)。
経口的に栄養をとることが困難な患者に対し、カロリーだけでなく、アミノ酸や電解質、ビタミンといった全ての栄養を、大静脈に挿入したカテーテルから摂取する方法。

完全静脈栄養が採用されるのは以下のような場合である。
■病態からの回復や発育に必要な栄養をまかなうとき
■消化管を休める必要があるとき
■手術前後の栄養
■肝臓や腎臓疾患における栄養

似た処置には中心静脈栄養があるが、完全静脈栄養がカロリーのほか全ての栄養を摂取するのに対し、中心静脈栄養はカロリーだけを補給すという違いがある。

カンファレンス

打ち合わせや会議のこと。英語のConferenceに由来する。
医療業界で使用される、仕事や処置に関する用語には他に、アナムネやクリニカルパス、ムンテラなどがある。

カーデックス

看護現場(主に病棟)で使われる記録類のひとつ。
患者に関する情報や治療内容、実際に行われた処置、看護計画などを、患者ごとに1枚の紙にまとめ、病棟の患者全員分の用紙を専用ファイルにはさんだもの。申し送りと並ぶ、看護師間の情報伝達手段とされる。
カーデックスは、本来、ファイルの1つの商品名でしかなかったが、看護の現場でこのような特有の使い方をしたのが定着し、現在では記録方法の1つとして浸透したといわれている。
カーデックスは、取り外しのできるカード(用紙)からできており、カードの端が一枚ごとに少しずつずれて見出しのようになっているので、そこに患者名などが書きこまれ、個々の患者のカードを開いて見る際に便利になっている。
ただ、カーデックスは紙のカードに手書きで記入するため、転記ミス、誤情報、記載漏れの恐れがあり、電子カルテなどによる情報共有に切り替えていくべきとの意見もある。

外傷指数

外傷患者の重症度を評価するのための指数。外傷部位や意識のレベル、血圧や脈拍等の重篤度を点数化したもので、搬送先医療機関の選定やヘリコプター要請の判断等に利用される。

ガンマ

体重(1kg)あたり1分(min)あたりの薬剤投与量(μg)のこと。γ(ガンマ)という記号で表す。
例えば、心不全、心筋梗塞で心機能、心拍出量が低下したときなどに強心剤、昇圧剤を使用するが、患者に負荷がかからないよう薬剤の投与量を計算する必要がある。ガンマはその単位である。
ガンマを求める計算式をガンマ計算という。

ガンマ計算

ガンマ(γ)を求めるための計算式。ガンマは体重[kg]と時間[min]あたりの薬剤投与の量[μg]である。
γ(ガンマ)を求める計算式は
γ=μg/kg/min
である。
ちなみにここでいう体重は実測体重ではなく、標準体重である。

ガーレ還元

胆汁還元ともいう。
胆道ドレナージによって体外に排出された胆汁を体内に戻すこと。内服あるいは経鼻的チューブによって行われる。
胆汁は脂肪の消化吸収を助ける役割を持っている。ガーレ還元は、胆汁が体内で本来の役割を果たすことを期待して採られる処置である。

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既往歴

きおうれき。
病歴、これまでにかかった病気のこと。
胎生期、幼児期、小児期、思春期、青年期、成人期といった時期ごとの、疾患名・治療法や健康状態をまとめたもの。大きな病気だけでなく、薬の副作用やアレルギー、交通事故、出産経験なども含む。
既往歴は、現在の病気の診断や治療法の選択に重要な手掛かりとなる。

気管切開

気管とその上部の皮膚を切開してその部分から気管にカニューレを挿入する気道確保方法。気管切開は確実な換気が得られる一方、患者への侵襲が大きいという欠点がある。
気管切開の処置を行うのは以下のような症状の患者である。
(1)気管挿管が長期にわたっている場合
(2)上気道の損傷や上気道の閉塞などで気管挿管できない場合
気管切開は、略して気切(きせつ)ともいう。

気管挿管

きかんそうかん。
口または鼻から喉頭(こうとう)を経由して気管に気管内チューブを挿入し、気道を確保する方法。
意識レベルの低下が見られる患者や全身麻酔を施している患者に対して行う。
気管挿管による主な合併症には歯牙損傷や食道挿管などが挙げられ、特に食道挿管は死に至る恐れがある。
従来、気管挿管は医療行為とされ、医師や歯科医師以外には処置が認められていなかったが、2004年7月以降、救急救命活動中の心肺停止状態の患者に対する気道確保の方法のひとつとして、所定の講習と実習を受けた救急救命士にも操作が認められることになった。

椅座位

きざい。
座位の1つで、椅子に腰掛け、足底が床についている状態。上半身の重さが座骨に集中するが、動作の範囲は広く動きやすくなる。食事や休憩、談笑などに適した姿勢である。
車いすの場合は前かがみの姿勢がとりにくいので、食事などの際は椅子に移乗するのが好ましい。 介護・看護に関わる体位には他に、起座位、仰臥位、腹臥位、端座位、半座位、側臥位、横臥位などがある。

気切

きせつ。
気管切開を意味する略語。
関連語には気切患者、気切チューブ、気切部などがある。

救急医療

急病や外傷、中毒など、身体に急激な疾患・損傷を受けた人々を診断し、治療を行うこと。
現在の救急医療体制は患者の疾患・損傷の程度によって、一次救急(初期救急)、二次救急、三次救急に分かれている。

救急救命士

医師の指示のもとで救急救命処置を行う医療従事者。コメディカルのひとつ。EMT(Emergency Medical Technician)。
傷病者を病院へ搬送する途上で救急救命処置を施すことにより、救命率を高めることを目的として設置されている国家資格である。
以前は救急救命士による医療行為は禁止されていたが、1991年4月の救急救命士法制定により、病院への搬送途上に限って傷病者に対する救急救命処置が認められるようになった。
現在では、全国の自治体の救急隊の救急車に、常時最低1名乗車させることが目標とされている。

急性期

症状が急激に現れる時期。病気になり始めの時期、と言うこともできる。
症状の経過時期・必要とされる処置内容に応じて急性期のほか回復期、慢性期、終末期などに分けられる。

吸入器

きゅうにゅうき。
主に呼吸器系の疾患を持つ患者が、口や鼻から薬剤を吸入をしたり、スチームの吸入をしたりすることで、症状の緩和をはかるための医療機器。
ネブライザーやスチーム吸入器に分けることができる。

緊急室開胸手術

初療室等で実施される開胸手術のこと。一刻をあらそう状態の重篤患者に対して行われる。

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緊急心疾患治療

緊急に行われる心疾患患者への治療のこと。心臓に関わるだけに、心疾患は重篤な症状につながるおそれがあるため、緊急の処置が求められることが多い。

筋電図

EMG(Electro Myo Gram)。
筋肉が収縮することで生じる活動電位の変化を記録した図。筋電計で測定したときにグラフ状で表示される。
神経から筋にかけての運動機能障害の診断に利用される。

筋電図検査

筋肉の収縮によって生じる電気的活動を捉えることで、運動機能障害の有無を確認する検査。筋電計を使用して行われる。
筋力低下や手足のしびれ、運動麻痺といった症状があらわれたときに行われる検査である。

筋肉注射

筋肉内注射ともいう。
詳しくは筋肉内注射を参照。

筋肉内注射

筋肉注射ともいう。
筋肉中に薬液を注入すること。吸収の悪い脂溶性物質の注入などに適用され、一般に皮下注射より有効成分の吸収は早い。
針は皮膚に対し垂直に近い角度で刺すが、筋肉内には神経や動脈が走っているので投与の際は損傷を避ける必要がある。

空腹時血糖値

絶食時の血液内のブドウ糖の濃度。
血糖値は食後に上がり、食前などの空腹時には下がる。糖尿病かどうかを調べるときは空腹時の血糖値を測定する。
血糖値の正常値は非常に狭く、空腹時血糖の正常値はおおよそ80-100mg/dl程度、126mg/dl以上になると糖尿病と判定される。

クリティカルケア

重篤な疾患や外傷、身体的侵襲の大きい手術などによって重要生体機能(呼吸・循環など)に重大な障害がもたらされ、生命の危機に陥っている患者に対し、集中的な観察とケアを施す看護のこと。
一般にICU(Intensive Care Unit)で行われることが多い。

クーパー

Cooper。
手術用剪刀(せんとう。ハサミのこと)のひとつ。
クーパーは刃先が丸くカーブしていて、幅が広いのが特徴。幅広い手術で利用されており、切る操作だけでなく、組織をはがす剥離操作にも使われる。
1800年代に活躍したイギリス人外科医のクーパー(Cooper)によって開発されたため、この名前が付けられたという。
手術用ハサミには他にもメーヨー剪刀、メッツェンバウム剪刀などがある。

クーリング

氷で体を冷やすこと。氷冷。
解熱のために用いられ、頭と左右腋窩を冷やす三点クーリングや、頭と左右腋窩、左右鼠径部を冷やす五点クーリングなどがある。

グラスゴーコーマスケール

GCS(Glasgow Coma Scale)。
国際的に広く利用されている意識障害の評価方法。「開眼」、「言葉の応答」、「運動機能」の3つの要素について患者がどの段階にあるのかを診断し、それぞれの項目の合計点によって意識レベルを
測定する。正常は15点満点で、点数が小さいほど重症である。
1974年に英国のグラスゴー大学によって発表されたため、このような名前が付けられた。

■E 開眼(Eye Opening)
・4点 自発的に開眼
・3点 音声により開眼
・2点 痛みや刺激により開眼
・1点 開眼せず

■V 言葉の応答(Best Verbal Response)
・5点 見当識あり(現在の年月や時刻、自分がどこにいるかなど基本的な状況を把握している)
・4点 会話混乱(会話は成立するが見当識が混乱)
・3点 言語混乱(発語はみられるが会話は成立しない)
・2点 理解不明の声を出す
・1点 発語せず

■M 運動機能(Best Motor Response)
・6点 命令に従う
・5点 痛みや刺激を感じる部分を認識して手足で払いのける
・4点 四肢屈曲反応、逃避(痛み刺激に対して四肢を引っ込める)
・3点 四肢屈曲反応、異常(痛み刺激に対して緩徐な屈曲運動)
・2点 四肢伸展反応(痛み刺激に対して緩徐な伸展運動)
・1点 まったく動かず

日本ではGCSよりも簡易なジャパンコーマスケールが広く利用されている。

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グリーフケア

グリーフ(grief)とは、深い悲しみを意味する。
身近な人との死別を経験し、悲嘆に暮れる人をそばで支援することで、悲しみから立ち直れるようにすること。相手に寄り添う姿勢が一方的に励ますことよりも大切であるとされている。「グリーフワーク」という長期に渡って特別な精神の状態の変化をへて、大きな悲しみを乗り越えて行く過程を支援し、最終的には遺族が立ち直れるまでそばにいることを目的とする。

グリーフワーク

人との離別(特に死別)時に自然と始まる、立ち直りのためのプロセスのこと。
大切な人と死別したとき、遺族は大きな悲しみ(Grief、グリーフ)を感じ、長期にわたってさまざまな精神的な変化をたどる。具体的には、ショック期、喪失期、閉じこもり期、再生期といったプロセスである。
大抵の場合、遺族たちは、故人のいない環境に適応して新しい心理的・人間的・社会関係を作っていくが、突然の事故等により死別した場合は、グリーフワークが完了するまでに長い時間がかかり、ときに、専門家(精神科医など)の助けが必要となってくる場合もある。
このようなグリーフワークのプロセスを支えて見守ることがグリーフケアである。
グリーフワークはモーニングワークともいう。

グル音

ぐるおん。
腸雑音・腸蠕動音(ちょうぜんどうおん)ともいう。
腸の蠕動運動(ぜんどううんどう・腸や胃が食べ物の消化のためうねり動くこと)に伴って出るゴロゴロという音のこと。腸管内の内容物とガスが移動して発生する。
腸が消化のために運動して発生する音のため、グル音が聞こえること自体は異常では無い。
「グル音が亢進している」「グル音の増強」などと使い、Gul音と記載する。

Gul音

ぐるおん。
グル音のこと。
腸管内の内容物とガスが移動して発生するゴロゴロという音。詳細はグル音を参照。

経管栄養

経口摂取ができない、または不十分な患者の消化器官内に管を挿入し、流動食や栄養を直接注入する方法。
経腸栄養や胃管栄養などが含まれる。

経口

口を通ること。一般に薬などの物質を口から取り入れること。

経口ブドウ糖負荷試験

糖尿病の診断方法のひとつで、空腹時の血糖値を測ると共に、一定量(75g)のブドウ糖水溶液を与えることでどのように血糖値が推移するかを糖尿病が疑われる患者に対し行う検査。

経食道心エコー図検査

超音波(エコー)を使い、食道から心臓を検査する方法。患者に超音波探触子を付けた管を飲み込んでもらい、実施する。
食道は心臓のすぐ後ろを通っているので、肺や肋骨などに邪魔されることのない鮮明な画像を得ることができる。

経腸栄養

経腸経管栄養ともいう。
経管栄養のひとつ。経口摂取ができない、あるいは不十分な患者の腸に管を挿入し、直接栄養を注入する方法。

経腸経管栄養

経腸栄養ともいう。
詳しくは経腸栄養を参照。

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経皮経肝胆管ドレナージ

経皮経肝的胆管ドレナージともいう。
詳しくは経皮経肝的胆管ドレナージを参照。

経皮経管的冠血管形成術

PTCA(Percutaneous Transluminal Coronary Angioplasty)。
経皮的冠動脈形成術などともいう。
冠動脈を拡張するために、大腿動脈や上腕動脈といった血管にカテーテルを挿入する治療方法のこと。
複雑な手術を必要とせず、身体にも大きな傷をつけることなく行えるので、冠動脈の狭窄病変への有効な治療法として広く採用されている。
基本的手法としては、以下の2つがある。
■バルーン形成術
バルーンカテーテルを狭窄病変部で膨らませることにより、狭くなった血管を拡張する方法。
■ステント形成術
ステント(網目状の金属の筒)を血管に挿入することで、狭くなった部分を内側から支え、冠動脈内部を拡張する方法。

経皮経肝的胆管ドレナージ

PTCD(Percutaneous Transhepatic Cholangio Drainage)。
経皮経肝胆管ドレナージともいう。
ドレナージとは排出という意味。皮膚と肝臓を介して胆管までチューブを進め、胆汁を体外に排出する治療方法のこと。
癌や胆石、腫瘍によって胆管が詰まり、胆汁が排出されなくなった場合、黄疸を改善するために採用される。

経皮経肝的胆汁ドレナージ

PTBD(Percutaneous Transhepatic Bile Drainage)。
ドレナージとは排出という意味。皮膚と肝臓を介して胆管に細い管を入れ、欝滞した胆汁を体外に排出する治療法。
胆管炎、黄疸といった胆管や膵臓の病気への治療方法である。

経皮経肝的胆道ドレナージ

ドレナージとは排出という意味。
皮膚と肝臓を介して胆道に細い管を入れ、胆石などによって溜まった胆汁を体外に排出する治療法。
胆汁の流れが滞ると黄疸や胆管炎、胆嚢炎を発症する恐れがある。

経皮経肝的胆嚢ドレナージ

PTGBD(Percutaneou Transhepatic Gall Bladder Drainage)。
ドレナージとは排出という意味。皮膚と肝臓を介して胆嚢に細い管を入れ、溜まっている胆汁を体外に排出する。黄疸や胆嚢炎の治療として採用される。

経皮経冠動脈血栓溶解療法

PTCR(Percutaneous Transluminal Coronary Recanalization)。
カテーテルを使って冠動脈内に血栓溶解剤を直接流し込み、血管内部にできた血栓を溶かして血流を改善させる方法。急性心筋梗塞に効果的な治療法とされる。
直接患部に働きかけることができるため、投薬に比べて即効性・有効性がある一方で、心筋障害発症後速やかに行わなければ効果が見込めないという問題点もある。

経皮的冠動脈形成術

経皮経管的冠血管形成術ともいう。
詳しくは経皮経管的冠血管形成術を参照。

経皮的心肺補助装置

PCPS(Percutaneous Cardiopulmonary Support)とも呼ばれる。
心臓血管外科手術のときに使用される人工心肺装置のこと。
大腿動静脈経由で送脱血といった心肺補助を行う。皮膚を貫通して血管にカニューレを挿入するのが特徴であるが、外科的に切開してからカニューレを挿入する手法も一般にはPCPSに含まれる。

経皮内視鏡的胃ろう造設術

けいひないしきょうてきいろうぞうせつじゅつ。
PEG(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)。
胃内視鏡を使って胃ろうを造設する手術のこと。
以前は外科手術による胃瘻造設方法が一般的だったが、内視鏡を使うことでより簡単に胃ろうを造設することができるようになった。

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血管造影検査

X線などを利用して血管を撮影し、血管の病変や、がんなどの悪性腫瘍の広がりを診断する方法。
アンギオともいう。

通常、血管はレントゲンに写し出されることないが、造影剤と言われるX線不透過の薬剤を血管に注入したうえでX線撮影を行うことでその形状をレントゲンに写し出すことができる。
血管造影検査は、足の付け根や腕から針を刺し、カテーテルを血管に挿入、目的の血管まで先端を進め、造影剤を注入する。その後撮影を行い、診断を行うのである。

血管造影検査には、CTスキャンやMRIに比べて発症部の血管周辺を細かく検査できるという長所がある。

血糖値

血液中のブドウ糖(グルコース)濃度のこと。血糖値は食前などの空腹時に下がり、食後には上がる。
血糖の正常値は空腹時で80〜110mg/dl、食後2時間で140mg/dl未満とされる。
血糖調整作用をもつインスリンが不足するなどして高血糖状態が続くと糖尿病を発症する。逆に、血糖値が低下すると意識障害を含む様々な神経症状をきたし、最悪の場合死に至る。これは、脳はグルコースをほぼ唯一のエネルギー源としており、血糖が不足すると大脳の活動を維持できなくなるためである。

血圧

血管が動脈壁を押す圧力であり、ふつう上腕部で測定する。
血圧を決める因子は血流量と血管抵抗であり、これらが上がると血圧も高まる。
血圧は、血液を送り出すために心臓が収縮したとき最大となり(収縮期血圧)、心臓が一番膨らんで弛緩したとき最小となる(拡張期血圧)。成人の血圧標準値は、収縮期血圧が140mmHg未満、拡張期血圧は90mmHg未満とされ、一方でもこれ以上の値になると高血圧と診断される。
血圧は、循環器系疾患の予防や疾患の可能性をはかるため、広く計測されている。

血液透析

HD(Hemodialysis)。
人工透析の1つで、現在の透析の主流を占める方法。
血液を体外に導き出し、透析器内で人工膜を介して透析液と接触させることで、血液中の水分や老廃物、電解質を除去し、再び体内に戻すという治療法。
血液透析は、透析装置を備えた専門医療施設に週3回程度通院し、各回4〜5時間かけて行う必要がある。頻繁な通院や長時間にわたる拘束が透析患者の負担となることも多いが、最近では仕事と治療の両立を可能にする夜間透析や家庭透析も行われている。

血液ろ過

HF(Hemofiltration)。
人工透析のひとつ。血液ろ過療法ともいう。
脱血した血液からろ液(水分や老廃物、電解質を含むもの)を除去し、それと同量の補充液を注入することで、血液をきれいにする方法。1回の処置では体重の3分の1以上の量のろ液を除去する。
血液ろ過には、血液透析では除去しにくい中〜大分子量物質を取り除けるという長所がある。また血液透析に比べて血圧の低下を起こしにくいので、透析困難症(血液透析によって血圧低下を起こしやすい)患者や心臓に障害を持つ患者、脳圧や眼圧の高い患者に適しているという特徴ももつ。

血液ろ過透析

HDF(Hemodialysis Filtration)。
低分子量物質の除去が可能な血液透析と、大分子量物質の除去に適した血液ろ過の長所を併せ持った治療方法。小分子から大分子まで幅広い不要物の除去ができる、効率的な透析法である。
老廃物等を含むろ液を除去する代わりに置換液を血液中に注入するという方法をとり、透析中の血圧低下の予防や、かゆみ、食欲不振、末梢神経障害の改善に効果がある。

血液ろ過透析はオフラインHDFとオンラインHDFとに分けられる。
オフラインHDFは置換液として既製品を使用し、1回あたりの置換量は10リットル程度である。それに対し、オンラインHDFは施設で作成・清浄化した透析液を使用し、1回あたり50リットル以上の置換を行うことができる。
オンラインHDFはオフラインHDFに比べて置換液量が多く、より効率的に透析を行うことができるというメリットがあるが、その一方で、保険がきかない、厳重な透析液清浄管理が要求されるといったデメリットもある。

ケモ

化学療法を指す医療業界の用語。Chemotherapyに由来する。
詳細は化学療法を参照。
処置に関する業界用語には他に、Vライン、アナムネなどがある。

ケリー鉗子

鉗子のひとつ。血管をつかんだり止血したりするための鉗子で、先端がやや湾曲しており、湾曲が強いものから弱いものまである。
深いところにある臓器や血管の剥離に使われる。
ペアン鉗子やコッヘル鉗子と同様、手術には欠かせない器具である。

見当識

けんとうしき。
現在の年月や時刻、自分がなぜここにいるのか、ここはどこなのか、といった基本的な状況把握のこと。意識障害、記銘力障害、妄想などにより見当識は低下する(見当識障害)。
見当識が保たれているかが意識障害の評価対象になるため、ジャパンコーマスケールやグラスゴーコーマスケールの測定においては見当識の程度が診断される。
以前は指南力(しなんりょく)などとも呼んだ。

抗コリン作用

抗うつ薬、抗精神病薬の服用に伴う副作用のひとつ。神経伝達物質であるアセチルコリンの作用が妨害されて生じるため、このように呼ばれる。
症状としては便秘や口の渇き、排尿困難などがある。一方、これらの作用を利用して、頻尿や尿失禁を抑える薬(抗コリン薬)として利用されることもある。

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抗コリン薬

抗コリン作用を持った薬剤のこと。抗うつ薬、抗精神病薬の服用に伴って引き起こされる副作用(抗コリン作用)を期待して投与される。抗コリン薬は頻尿や尿失禁、夜尿症の治療薬として用いられる。
抗コリン薬が投与されると、神経伝達物質であるアセチルコリンの作用が妨害され、副交感神経が抑制される。副交感神経の抑制によって膀胱の緊張状態が緩むと、膀胱内に多くの尿を蓄えたり、不規則な膀胱の収縮を抑えたりすることが可能になり、頻尿や失禁といった症状の改善につながるのである。

コッヘル鉗子

止血、組織や縫合糸の把握に使われる鉗子。
先端部分に滑り止めの鉤(かぎ)のある有鉤型と、鉤のない無鉤型がある。
ドイツ人でスイスベルン大学教授のコッヘル(1841-1917)が考案したためこの名が付けられた。
コッヘル鉗子に似たものにペアン鉗子があり、鉗子には他にもケリー鉗子やモスキート鉗子などがある。

骨髄穿刺

こつずいせんし。
骨に針を刺し、その骨の内部にある骨髄液を採取すること。
骨髄穿刺では通常、胸骨あるいは腸骨から骨髄を採取するが、骨髄移植の際は、最も多くの骨髄を採取できる腸骨に穿刺する。
言葉は似ているが脊椎穿刺(腰椎穿刺)と骨髄穿刺は別物であり、脊椎穿刺では腰の骨から脳脊髄液を採取する。
医療現場では骨髄穿刺のことをマルクと呼ぶこともある。

コロナリー

【1】冠動脈のこと。冠動脈疾患の患者が集まる病棟(集中治療棟)をCCU(Coronary Care Unit)と呼ぶ。

【2】冠状動脈造影。血管造影検査のひとつ。冠状動脈入口に挿入したカテーテルから造影剤を注入し、X線撮影をすることで、冠状動脈の形態や病変を診断する。

コンピューター断層撮影

コンピュータを使用してデジタル処理を行った、さまざまな角度から撮影した人体の各断面を、3次元グラフィックスとして表示する検査法のこと。CTスキャンと呼ばれることも多い、X線検査法の1つ。

コードグリーン

テロ対策などによって、潜在的に多数の死者が出そうな状況を指す、医療従事者の専門用語。
救急コールの種類としては他に、コードブルーやコードゴールド、コードレッドなどがある。

コードゴールド

脳死ドナー(臓器提供者)の発生を知らせる、医療従事者の専門用語。
救急コールの種類としては他に、コードブルーやコードレッド、コードグリーンなどがある。

コードブルー

患者の容態が急変した際の「緊急事態発生」「至急全員集合」を意味する言葉。救急救命室(ER(Emergency Room))関係者が用いる。
「コードブルーが入る」、「コードブルーする」などと使う。 救急コールの種類としては他に、コードゴールドやコードレッド、コードグリーン、コードイエローなどがある。

コードレッド

院内の火災発生を知らせる、医療従事者の専門用語。
救急コールの種類としては他に、コードブルーやコードゴールド、コードグリーン、コードイエローなどがある。

最小血圧

拡張期圧ともいう。
心臓が拡張したときの血圧のこと。詳細は拡張期圧を参照。

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最大血圧

収縮期圧ともいう。心臓が収縮したときの血圧のこと。詳細は収縮期圧を参照。

作業療法士

OT(Occupational Therapist)。
医師の指示のもと、心身に障害のある者に対し、手芸、工作・園芸その他の作業を行わせ、社会生活に適応できる能力、応用的動作能力の回復を図る訓練を行う医療従事者のこと。国家資格。
作業療法士は、病院だけでなく、リハビリテーションセンターや療養施設でも必要とされる専門職である。コメディカルのひとつ。

サチュレーション

酸素飽和度のこと。血液中に溶け込んでいる酸素の量であり、%で示される。健康であれば99%近くの値になるが、呼吸器官に異常があると、体内に取り入れる酸素が減ってしまうため、サチュレーションは低下する。

サチュレーションは、指先などにクリップのように挟むパルスオキシメーターで測定する。
パルスオキシメーターで計った酸素飽和度はSpO2と呼ばれ、採血などによって測定した酸素飽和度SaO2と区別される。

サドルブロック

肛門・会陰部の手術時に行われる、仙骨神経のみに作用する脊椎麻酔のこと。
直腸がんに起因する肛門周囲・会陰部の痛みや、排便時や座位時に増強する痛みに有効とされる。
具体的には、肛門の周りなどだけに脊椎麻酔を効かせたいとき、脳脊髄液に比べて高比重の麻酔薬を座った姿勢で使用する。すると、薬液は下に沈み、馬に乗ったときに鞍に当たる部分だけに麻酔作用が起こるのである。そのためサドルブロックと呼ばれている。
サドルブロックは、排尿障害や排便障害等の合併症の恐れもあるとされるが、人工肛門や尿路変更術を受けている場合は、これらの合併症は問題とならない。

サマリ

診療記録の1つであり、病歴等の要約を記したもの。
要約を意味するSummaryに由来する。

転科・退院のタイミングで記入する退院サマリのほか、週間サマリや月間サマリなどがある。
サマリには診断名・転帰、入院時の症状・所見や治療内容、入院後の経過などを要約して記載する。

サマリの目的は主に以下2つである。
(1)転院先あるいは退院後の外来等での診療を円滑に進めるため
(2)看護や診療の記録として蓄積するため

3種混合ワクチン

ジフテリア、破傷風、百日咳の3種類の疾患に対するワクチンを同時に接種する混合ワクチン。それぞれの疾患頭文字をとってDPTワクチン、DPTと呼ばれることも多い。
混合ワクチンの代表的な1つでもあり、単に3種混合ワクチンと呼ぶときは、このワクチンのことを指していることが多い。
上記の疾患には母から子に免疫が伝えられる母子免疫(受動免疫)はほとんどなく、子供に対し早期に予防接種を行う。

三次救急

二次救急医療機関では対応できない重篤な患者(心筋梗塞、脳卒中、大やけどなど)に対し、複数診療科にわたる高度な医療を提供する医療機関。またそこで施される医療のこと。
救急医療体制の一環として、救命救急センターや総合周産期母子医療センターなどが対応にあたる。

酸素飽和度

SaO2、SpO2。
サチュレーションとも呼ばれる。
赤血球中のヘモグロビンのうち、酸素と結合しているヘモグロビンの割合のこと。
動脈血のなかにどの程度の酸素が含まれているかを示す指標となる。
正常な動脈血の酸素飽和度は97%以上であり、酸素飽和度が90%以下の場合は肺機能の低下が疑われる。

サーフロー

静脈留置針のこと。数日間点滴を行う場合に行われる。
具体的には留置針を参照。

サーベイランス

感染症に対し、調査・監視すること。同じような意味の「モニタリング」が、変化を見逃さないように継続的な調査・監視を表すのに対し、「サーベイランス」は、悪い部分を見逃さないようによく調べて監視することを表す。
主に感染症の院内感染等で使われ、国際獣疫事務局によって「疾病対策を講じるために、ある集団において疾病の摘発を目的として継続的に行われる調査」と定義されている。

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在宅酸素療法

HOT(Home Oxygen Therapy)(ホット)ともいう。
慢性的な呼吸不全があるものの、病状が安定している患者が、自宅などの病院以外の場所で酸素を吸入する治療法のこと。酸素吸入のためには酸素供給装置が必要であり、酸素供給装置には酸素濃縮器、液体酸素の2種類がある。自宅に設置するほか、携帯することができるタイプもあり、ライフスタイルに合わせて選ぶことができる。酸素供給装置はレンタルで、費用については健康保険が適用される。
在宅酸素療法を採ることは、家庭生活や職場への復帰が可能となり、患者の生活の質「QOL(Quality Of Life)」を高めることにつながる。

シェーマ(しぇーま)

医者がカルテを記すときに利用する、身体部位の絵図のこと。
診断・検査の内容を、記事だけでなく画像とともに残すために用いられる。
紙のカルテに記入する身体の絵や、スタンプ状のもの、電子カルテ用に作成・データ化された図などを指す。

シャント

Shunt。
血液が、本来通るべき血管とは別のルートを流れる状態。シャントとは短絡、近道、バイパスという意味である。
医療現場で使われる場合は、血液透析で静脈と動脈が肺循環系や毛細血管を介さず直接つながれている箇所を指す。
シャントにはBTシャント術などがある。

収縮期圧

心臓が収縮したときの血圧。最大血圧ともいう。
収縮期とは、心臓が全身に血液を送り出すために収縮した状態を指す。心臓が収縮すると、血液が搾り出されるように、大動脈に送り出されるのである。
年をとるにしたがって収縮期圧は高まり、収縮期高血圧になりやすい。加齢とともに血管壁の弾力性が失われ血管が硬くなるため、血管の抵抗が高まり、血圧が上がることが原因である。
心臓が拡張したときの血圧は拡張期圧という。

集中治療室

ICU(Intensive Care Unit)。
重篤な患者に対し、医師や看護師が24時間体制で高度な医療・看護を行うことを目的とした、病院内の施設のこと。急性心不全や脳卒中、致死性不整脈といった急性症状を起こした患者のほか、高度な術後管理が必要な患者などが収容される。 集中治療室のなかでも下記のような施設基準を満たし、厚生労働省の認定を受けたものは特定集中治療室と呼ばれる。
(1)ICU専従医が常時ICU内に勤務している
(2)看護師が患者2人に1人の割合で常時勤務している
(3)専用の特定集中治療室を有しており、特定集中治療室の広さは1床当たり15平方メートル以上である
   ただし新生児用の特定集中治療室の場合は、1床当たり9平方メートル以上である
(4)「1.救急蘇生装置(気管内挿管セット、人工呼吸装置等)、2.除細動器、3.ペースメーカー、4.心電計、5.ポータブルエックス線撮影装置、6.呼吸循環監視装置」を特定集中室内に常時備えている
(5)自家発電装置を有している病院で、当該病院において電解質定量検査、血液ガス分析を含む必要な検査が常時実施できる
(6)特定集中治療室内はバイオクリーンルームである
(7)治療室勤務の医師及び看護師は、当該治療室に勤務している時間帯は、治療室以外での当直勤務を併せて行わない
2005年10月1日現在、全国にある特定集中治療室は670、病床数は5453である。
近年ではICUの細分化・専門化が進んでおり、新生児集中治療室(NICU)や脳卒中集中治療室(SCU)、冠疾患集中治療室 (CCU )といった、特定疾患の治療に特化した施設も設けられている。
また、集中治療室と一般病棟との間にハイケアユニット(HCU)を置き、集中治療室に準じた密度の高い医療を提供している病院もある。

終末期

ターミナル期ともいう。
病気が治る可能性がなく、数週間〜半年程度で死を迎えるだろうと予想される時期。
終末期の患者に対する看護はターミナルケア、終末期医療と呼ばれる。ターミナルケアの目的は、延命ではなく、死を目前にした患者の身体的・精神的苦痛を和らげ、 QOL(Quality Of Life)を向上させることである。
ちなみに、症状の経過時期・必要とされる処置内容に応じて、終末期のほか急性期、回復期、慢性期などに分けられる。

主訴

患者が最も強く訴える症状のこと。
胸痛・発熱といった、患者が来院するきっかけとなった主な訴えであり、診療はここから始まる。
カルテ等にはC.C.(Chief Complaint)と略して記される。

初期救急

一次救急ともいう。
詳しくは一次救急を参照。

心エコー

心臓超音波検査のこと。UCG(Ultrasound Cardio Graphy)と表記する場合もある。
詳細は心臓超音波検査の項目をご参照下さい。

心胸比

しんきょうひ。CTR(Cardio Thoracic Ratio)。
胸部レントゲンで、胸郭(胸)で最も幅の広い部分の長さと、心陰影(心臓)の最も幅のある部分の長さの比のこと。心臓の拡大の程度を簡単に知ることができる便宜的な方法である。
通常、心胸比50%以下が正常とされる。
水分や塩分を摂り過ぎると、体重が増加して血圧が上昇するため、心胸比は増大する。心胸比は、透析患者の基準体重(ドライウエイト)を決める指標でもある。

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神経根造影

造影検査のひとつ。
神経根の圧迫の有無や圧迫の部位を確認するために、神経根の様子を造影剤で浮かび上がらせ、レントゲンで撮影する検査方法。
MRI等で診断が確定できない場合に行うことが多い。

神経成長因子

NGF(Nerve Growth Factor)。
交感神経や感覚神経といったニューロンの増殖を促進するたんぱく質で、末梢神経に存在する。118個のアミノ酸から構成されている。
大脳にあるコリン作動性神経細胞の活性化に必要な神経栄養因子であり、認知症やアルツハイマー病といった神経障害の治療薬として期待が高まっている。

心電図

心臓は心筋を収縮させて全身に血液を送り出すとき、微弱な電気を発生させる。この電気的活動を波状グラフであらわしたものが心電図である。
心電図は日常診療の場でも広く利用されており、不整脈や心筋梗塞といった虚血性心疾患、心室肥大 などを診断することができる。

心拍再開

心肺停止状態から頸動脈や上腕動脈の脈拍に触れてわかるほど、脈が回復した状態のことを指す。
心拍再開の可能性は、心停止状態から病院に収容されるまでにかかった時間が大きく影響する。1時間以内であれば、心拍再開が認められる可能性が高く、逆に6時間以上経過した場合は心拍再開の可能性は限りなく低くなる。

心拍出量

Cardiac Output。
心臓から運び出される血液量のこと。心臓の機能を示す指標として利用される。
心拍出量は、一回拍出量と毎分拍出量に区別される。安静時の成人毎分拍出量は5〜6 L/min で、運動時には3〜4倍に増加する。 毎分心拍出量[L/min] = 一回拍出量 × 心拍数
のため、心拍出量は一回拍出量と心拍数の双方に影響される。

心理的デブリーフィング

PD(Psychological Debriefing)。
トラウマとなる経験をした人々のストレスを緩和する目的で行われる対処方法のこと。詳細はデブリーフィングを参照。

C反応性蛋白

リウマチ性疾患などの炎症反応が体内で起きているときに血中に現れ、検査に利用される特殊なタンパク質のこと。CRPと略称される。
炎症が強いほど血清CRP値は高くり、C反応性蛋白は炎症反応の強さに相関して産出量が増加するため、血清中のC反応性蛋白を定量して炎症反応の指標とされている。

磁気共鳴画像診断

核磁気共鳴断層撮影のこと。
詳細は核磁気共鳴断層撮影の項目をご参照下さい。

磁気共鳴断層撮影法

核磁気共鳴断層撮影のこと。
詳細は核磁気共鳴断層撮影の項目をご参照ください。

ジギタール

直腸診(直腸指診)のこと。臨床現場で使われる業界用語である。
腹痛などを訴える患者に対して肛門に指を入れて触診し、消化器系の疾患(直腸がんや直腸ポリープなど)が無いかを診断する。
処置を表す業界用語には他に、アンプタやカットダウンなどがある。

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ジャパンコーマスケール

JCS(Japan Coma Scale)。3-3-9度方式ともいう。
日本で最も普及している意識障害の評価方法。刺激を加えたときに、どの程度反応したり覚醒したりするかを調べる方法である。
刺激による開眼状態で大きくI、II、IIIの3段階に分類し、さらにそれぞれを3段階に細分化して合計9段階で評価する。点数が大きいほど重い意識障害と判断する。

■I 刺激しないでも覚醒している状態
・1点:だいたい意識声明だが、今ひとつはっきりしない
・2点:見当識障害(自分がなぜここにいるのか、ここはどこなのか、といった状況が理解されていない状態)がある
・3点:自分の名前、生年月日が言えない

■II 刺激すると覚醒するが刺激をやめると眠り込む状態
・10点:普通の呼びかけで容易に開眼する
・20点:大きな声または体をゆさぶることにより開眼する
・30点:痛み刺激を加えつつ呼びかけを繰り返すと、かろうじて開眼する

■III 刺激をしても覚醒しない状態
・100点:痛み刺激に対し、払いのけるような動作をする
・200点:痛み刺激で少し手足を動かしたり、顔をしかめる
・300点:痛み刺激に反応しない

ジャパンコーマスケールの他にも、意識障害の評価にはグラスゴーコーマスケールがある。

静脈注射

IV、Intravenous Infusion。
静脈内注射や静注ともいう。
静脈内に直接、薬液や栄養液を入れる注射方法。血行を介し、薬液・栄養液を全身に速やかに行きわたらせることができる。
抹消静脈に穿刺するほか、中心静脈内注射や点滴静脈注射がある。

静脈内注射

静脈注射、静注、IVなどともいう。
静脈内に直接薬液等を入れる注射方法のこと。詳細は静脈注射を参照。

腎盂造影検査

じんうぞうえいけんさ。
造影剤を上肢の静脈に注射し、X線撮影によって腎盂、尿管、膀胱など尿の通り道となる器官の形の変化や異常を調べ、病気の有無を診断する検査のこと。
尿路結石の有無や正常に尿が作られているかといった腎臓機能や、狭窄・拡張・屈曲をはじめとする尿路異常形態の有無、尿が正常に流れているかどうかをみる尿動態検査などにより、下記のような尿路系疾患を診断する。
・ 尿管結石症
・ 尿管狭窄
・ 腎盂腫瘍
・ 水腎症
・ 膀胱腫瘍

人工関節置換術

じんこうかんせつちかんじゅつ。
関節の痛んでいる箇所を取りのぞき、人工の関節に置きかえる手術。人工関節置換術は緊急性はない手術だが、QOL(Quality Of Life)を高めるために比較的年齢の低い方(50代〜)が受けるケースも増えている。
激しい関節痛がある、関節が著しく硬くROM(Range Of Motion)が狭いといった場合に適用され、手術によって日常生活動作の改善を図る。 人工関節置換術には人工股関節置換術や人工膝関節置換術があり、各箇所に最適な大きさの人工関節(金属やセラミック、プラスチックでできたもの)を選んだ上で骨セメントを利用して固定する。骨セメントを用いない方法もある。
人工関節の耐久性は約15〜20年といわれており、必要に応じて入れ替えることができる。

人工肛門

ストーマ(Stoma)、オストミーともいう。
腸管を腹部の表面に直接出し、排泄口にしたもの。
消化器系疾患などにより、一時的、もしくは永続的に自然肛門から排便が出来なくなった患者に適用される(一時造設の場合は、しばらくの期間をおいて、ストマ閉鎖手術を行う)。直腸がんなどにより肛門切除手術を行なうと、人工肛門を造設しなければならない。
人工肛門保有者(もしくは人工膀胱保有者)をオストメイト、ストーマ保有者と呼ぶ。

人工肛門自体は専用の器具ではなく、半球状の腸管の端が2〜3センチメートル程度、腹部の皮膚表面から突き出ている状態である。
人工肛門は、本来の肛門のように括約筋によって「しめる」「ゆるめる」をコントロールすることができない。そのため、人工肛門で排便する方法は2通りに分けられる。
■便が出るのに任せる自然排便法
自然排便法ではいつ便が出てくるか分からないため、採便袋・パウチと呼ばれる袋を常時腹部に装着して生活する。
■定期的に腸内を洗って排便させる洗腸法
1〜3日に1度、ストーマからお湯を大量に流し込んで腸内を洗浄する。洗腸後は一定期間便が出ないので、その間のケアは少なくて済むが、洗腸の際は1時間近くトイレを利用する必要があるため、時間と体力を要するとされる。

人工肛門保有者は全国に15万人以上いるとされており、人工肛門保有者が自宅外で利用できるオストメイト対応トイレ(ストーマ用具や腹部の清浄に必要な流し台などが付いているトイレ)の普及が課題とされている。

人工股関節全置換

じんこうこかんせつぜんちかん。
変形性股関節症などの治療で行われる手術のひとつ。THA(Total Hip Arthroplasty)。
大腿の付け根にある股関節を人工の股関節に交換して、機能を回復させる処置。股関節の変形による痛みや、機能低下が生じた場合に採用される。
人工股関節には寿命があり、時間が経つと関節面の部品が削られてゆがみ・ゆるみが出るため、交換や修理の手術が必要となる。

人工心肺装置

心臓を手術する際には心臓の拍動を止め、心臓と肺に流れている血液を遮断する必要がある。その間は器械により呼吸(肺)と循環(心臓)の機能を代行しなければならず、この心肺機能の一部を代行する医療機器が人工心肺装置である。
人工心肺装置は、心臓に代わって全身に血を巡らせるポンプ作用と、肺の代わりとして二酸化炭素を排除し、酸素を取り込むガス交換作用を持っている。

人工透析

腎不全になると、腎機能が低下するため、尿成分などの老廃物が血液中に蓄積して尿毒症を引き起こすおそれがある。そのような場合、腎臓に代わって血液を正常化するために採られるのが人工透析である。
血液正常化のためには血液中の水分や電解質の調整、老廃物の除去が必要となる。
人工透析には大きく分けて以下の2つの方法がある。人工膜で作られた透析器を用いる血液透析と、患者の腹膜を利用する腹膜透析である。

人工肺

心臓手術の際に生体肺機能の一部を代行する医療機器で、血液中の二酸化炭素を排除し、酸素を取り込むというガス交換機能を持つ。
人工肺には気泡型肺と膜型肺がある。
気泡型肺とは、血液の中に酸素の泡を流すなどして、酸素と二酸化炭素のガス交換を行うものである。一方の膜型肺は、ガス透過性のある膜を介して血液とガスを接触させる。
膜型肺は、気泡型肺に比べて血液へのダメージが小さいため、現在の主流となっている。

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人工膝関節置換術

TKA(Total Knee Arthroplasty)もしくはTKR(Total Knee Replacement)ともいう。
金属やセラミックでできた人工関節を、骨セメントなどを利用して骨に固定する手術。
リウマチなどによる関節の痛みや、関節の硬さ・変形を改善することで、日常生活(QOL(Quality Of Life))を高めるために採用される。

スタンダードプリコーション

病院や介護施設などで、患者と医療従事者を感染事故の危険から守るために採られる、標準感染予防策のこと。
患者の汗を除く分泌物(血液・体液)、排泄物、傷のある皮膚、粘膜などを感染の危険を有するものとみなす。スタンダードプリコーションは、感染症の有無を問わず、全ての患者を対象に、またどのような場合においても実施する基本的な感染症対策である。
具体的な予防策としては、手洗い、手袋やガウンの正しい着用、器具や器材の正しい取り扱い、患者の隔離などが挙げられる。

ステーブル

【1】状態が安定していること。
【2】骨折時、骨を固定するために体内に装着する医療器具。

ストマ

ストーマともいう。
便や尿を排泄するため、手術によって腹壁に設けられた排泄口のこと。
また、人口肛門、人口膀胱(ぼうこう)を表す医療現場の用語。
英語のStomaより。

ストーマ

便や尿を排泄するため、手術によって腹壁に設けられた排泄口のこと。
また、人工肛門、人工膀胱(ぼうこう)を表す医療現場の用語。
英語のStomaより。

スピーチカニューレ

声を出すことができるカニューレのこと。
気管切開の手術後、通常の気管カニューレを挿入すると、空気が口を抜けずにカニューレを通って送排されるため声を出すことができなくなる。しかしスピーチカニューレはカニューレ上部に穴が開いており、空気が声帯に送られるため、発声が可能となるのである。

製造販売後臨床試験

市販後臨床試験ともいう。
すでに承認されている薬に関し、引き続き安全性や適切な使用法などを検討するために行う臨床試験のこと。
新薬開発にあたって、厚生労働省から承認を得るために行う臨床試験(治験)とは異なるものである。

生物発光法

ATP法ともいう。
ATPの消費に伴い放出される光量からATP量、すなわち細菌量を測定する方法のこと。
詳細はATP法を参照。

セカンドオピニオン

患者が自身の主治医以外の別の医師に、診断や治療法が適切かの「第2の意見」を求めること。セカンドオピニオンが役立つのは、一人の医師による診断と説明に納得や信頼ができないときや、主治医の示す治療法の決定に迷い、別の専門家の意見を参考にしたいときである。
米国で1980年代から広まり始め、日本では90年代後半から対応する病院、クリニックが出現した。「セカンドオピニオン外来」という有料の窓口を設ける病院も増加傾向にある。厚労省は、最初の医師がカルテや検査内容の写しを患者の求めに応じて提供する場合、5000円の保険支払いを2006年に認め、その結果、カルテ開示とも関連し、医療情報の患者への公開に拍車がかかった。

脊髄造影

せきずいぞうえい。
整形外科的造影検査のひとつ。
脊髄のくも膜下腔に造影剤を注入して、脊髄、神経根の様子を調べる検査。
脊柱管内の神経組織の圧迫や狭窄の位置や程度を評価し、脊椎脊髄病疾患の病態把握や今後の治療方針決定のために実施する。
ミエログラフィーともいう。

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脊椎穿刺

せきついせんし。
腰椎穿刺(ようついせんし)、ルンバールともいう。詳細は腰椎穿刺を参照。

セデーション

Sedation。
鎮静。
薬を使って意識を意図的に落とすことで、苦痛を感じなくさせる治療を指す。ここでいう苦痛とは、身体的苦痛だけでなく、心理的苦痛も含めたものである。

セデーションは以下の2つに分類される。
(1)一時的セデーション(Temporary Sedation)
睡眠を確保させる、手術時の不安や恐怖感を鎮静薬などを用いて落ち着かせる、などの場合に採用される。QOL(Quality Of Life)が低い状態から一時的に退避させ、セデーション後のQOL(Quality Of Life)改善を見込んで行う。
(2)最終的セデーション(Permanent Sedation)
死に至るまで持続的に意識レベルを下げること。死に伴う痛みを避ける措置として採られる。QOL(Quality Of Life)の低下を阻止する手段が他にない場合にとられる最終的な処置である。

セデーションはあくまでも苦痛を取り除くために行う医療行為であり、死を目的とした安楽死とは一線を画するものである。ただ、最終的セデーションは安楽死と変わらない、という議論もあり、倫理的に難しい問題である。
終末期におけるセデーションの採用は、患者と家族、医療従事者の間で十分な話し合いを持ったうえで、患者と家族のコンセンサスを取っておく必要がある。

穿刺

せんし。
血液や体液、細胞などの採取のために、体外から血管、体腔内、内臓に針を刺すこと。
穿刺には、脳脊髄液を採取する腰椎穿刺(ようついせんし)、胸膜腔にたまった液体や空気を抜き呼吸を楽にする胸腔穿刺(きょうくうせんし)、お腹に溜まった腹水を抜き腸の圧迫を緩和する腹腔穿刺(ふくくうせんし)(腹水穿刺)などがある。
穿刺で採取した血液や体液等を検査することによって、クモ膜下出血や髄膜炎、膠原病(こうげんびょう)やがんなどの診断を行うことができる。

造影検査

通常のX線撮影等による画像診断が困難な患者に対し、造影剤を使用して目的の血管や臓器をはっきりと写し出す検査方法のこと。
造影剤には非イオン性水溶性ヨード造影剤、水溶性ヨード造影剤、硫酸バリウムなどがある。造影剤は、血管内に注入するほか、経口的あるいは経管的に消化管に投与される場合があり、その方法は診断対象によって異なる。
造影検査の種類には、血管造影検査や腎盂造影検査などがある。

代謝症候群

メタボリックシンドローム(Metabolic Syndrome)、メタボリック症候群、内臓脂肪症候群ともいう。
詳しくはメタボリックシンドローム(Metabolic Syndrome)を参照。

耐容線量

正常な組織に対して放射線照射を行った場合、組織が耐えられる放射線の最大量。
同じ照射線量であっても、照射体積が大きい場合は照射体積が小さい場合よりも耐容線量は低下する。
耐容線量は臓器によって幅があるため、臓器に障害を与えない範囲で照射する必要がある。

炭酸ガス分圧

PaCO2。
動脈血ガス分析で測定する数値であり、血液の肺胞換気量を示す。
PaCO2が高いということは肺での換気がうまくいっていないということであり、肺胞低換気状態をあらわす。逆にPaCO2が低いと過換気状態ということになる。

胆汁還元

ガーレ還元ともいう。
詳しくはガーレ還元を参照。

ターミナル期

終末期とも言う。詳しくは終末期を参照。

大腸内視鏡検査

CF(Colono Fiberscopy)。
大腸ファイバースコープともいう。
大腸内を内視鏡によって検査し、ポリープ(腺腫)を発見した場合には切除も行うことで、大腸がんを予防する処置のこと。
CFでは、内視鏡を肛門から挿入し、大腸の奥まで到達後、内視鏡を引きながら大腸内の粘膜を観察して異常の有無をチェックする。

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チェアインバス

介護用浴槽のひとつ。
椅子に座ったまま入浴できるという利点がある。
介助入浴の種類には他にボランテやハーバード浴などがある。

血ガス分析

動脈血ガス分析や血液ガス分析、アストラップともいう。
肺炎や胸膜炎といった病気が疑われる際、肺の呼吸機能を調べる目的で採用される検査方法。
動脈血の成分(水素イオン濃度、酸素分圧、二酸化炭素分圧、酸素飽和度)を分析することで、肺の血液ガス交換の状況を調べることができるのである。
詳細は動脈血ガス分析を参照。

血液ガス分析

動脈血ガス分析や血ガス分析、アストラップとも言う。
血液中(通常は動脈血)に含まれる酸素や二酸化炭素の量、あるいはpHを測定することで、呼吸(ガス交換)の状態などを分析する検査方法である。
呼吸状態の評価や体内の酸塩基平衡の評価が必要と判断される場合は必ずといってよいほど行われる検査である。

治験

ちけん。
新薬を開発する場合、厚生労働省から「薬」としての承認を受けるために、ヒトを対象として薬の有効性・安全性について調べる試験を治験と呼ぶ。治験は、薬事法に基づいて厚生省が定めた「医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)」のルールに従って実施される。
治験には以下3つの段階(相(そう)、フェーズ)があり、各段階で安全性・有効性を確認しながら開発が進められる。
■第1相(フェーズ1)
少人数の健康な成人が対象。「薬の候補物質」の投与量をごく少量から少しずつ増やしていき、安全性について調べる。
■第2相(フェーズ2)
「薬の候補物質」が効果を示すと予想される比較的少人数の患者を対象に実施。有効性、安全性、使い方(投与量・投与方法など)を確認する。
■第3相(フェーズ3)
多数の患者を対象に行う。有効性、安全性、使い方を改めて確認する段階。

治験に関与する組織や職種には、製薬企業や治験を実施する医療施設のほか、SMO、CRC、CRO、CRAなどが挙げられる。
治験が薬の承認前に行う臨床試験であるのに対し、すでに承認されている薬の安全性や適切な使用法を改めて検討する試験のことを製造販売後臨床試験(市販後臨床試験)と呼ぶ。

中心静脈栄養

IVH(Intravenous Hyperalimentation)。
手術後や消化器疾患のため経口摂取できない患者に対して施される処置。主に鎖骨下の大静脈にカテーテルを挿入して高カロリー輸液で栄養補給を行う。
IVHで注入される輸液は非常に濃度が濃く、通常の点滴のように腕などの末梢静脈に注入すると血栓性静脈炎を引き起こし、静脈閉塞や疼痛、腫れ等を引き起こすおそれがある。そのため、カテーテルを挿入して大静脈に直接注入するのである。
なお、消化管が機能している場合は、IVHから経腸栄養に切り替えられる。
また、在宅で受ける高カロリー輸液は在宅中心静脈栄養(HPN :Home Parenteral Nutrition)と呼ぶ。

中心静脈カテーテル

中心静脈内に留置するカテーテルのこと。CVC(Central Venous Catheter)。
高カロリー輸液や血管作動薬を確実に投与できるほか、苦痛を伴う穿刺を繰り返さなくてよいことや、手足の拘束がないことで日常生活への影響が軽減できるというメリットがある。
その一方でカテーテル挿入時・留置期間中に重篤な合併症を引き起こす危険性もある。

中心静脈注射

静脈注射のひとつ。血管が太く、血液の流れも多い、身体の比較的内部の静脈に薬液を入れる方法。
手や腕のような末梢静脈から注入すると痛みや炎症を引き起こす恐れのある薬液を投与する際に採用される。

注腸造影検査

造影検査のひとつ。アインラーフともいう。
肛門から硫酸バリウムと空気を造影剤として注入し、大腸の撮影を行う診断方法。
大腸粘膜の細かな病変を確認できるため、大腸疾患の早期発見・早期治療に効果がある。

腸雑音

ちょうざつおん。
腸が消化のためにうねり動くことで発生する音。詳細はグル音を参照。
カルテに記載する際にはGul音と記す。

聴性脳幹反応検査

耳から入った音声信号が脳に伝わって『音』として認識される速度を測定する検査。
脳幹部での神経インパルスを測定することで、耳からどのような信号を受け取ったかを判断できる。
この検査は意識の有無に左右されにくく、安定した結果を得ることができるため、難聴や脳幹障害といった臨床への応用が可能である。また、臓器移植に際して行われる脳死判定の判断基準のひとつにもなっている。

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腸蠕動音

ちょうぜんどうおん。
腸や胃の蠕動運動(ぜんどううんどう)に伴って発生するゴロゴロという音のこと。
詳細はグル音を参照。
カルテなどにはGul音と記載する。

直腸診

ちょくちょうしん。
肛門に指を挿入して直腸内を調べる検査。直腸指診、ジギタールともいう。
直腸がんや直腸ポリープ、前立腺肥大、痔などの診断に有効である。

直腸切断術

ちょくちょうせつだんじゅつ。
マイルズ手術ともいう。直腸部を切除し、人工肛門をつける手術。直腸がんの患者に適用される。詳細はマイルズ手術を参照。

椎間板造影

ついかんばんぞうえい。椎間板造影検査のこと。
椎間板内に針を刺入し、造影剤を注入して、椎間板の変性の度合いやヘルニアの部位などを診断するための検査。MRIなどの画像検査の進歩にともない、現在では以前ほど行われない検査だが、
・手術を行う前の術前評価や手術計画を立てる
・MRIでは診断の難しい、外側ヘルニアや椎間板性の疼痛などの診断
のために採用される。
ディスコグラフィー(ディスコ)ともいう。

ツベルクリン反応

過去、結核に感染したことがあるかの検査に用いる、結核菌を培養した液体をろ過したもの、またはそのろ過液からタンパクを精製した液を皮下注射して現れる反応。赤く硬い発疹が出来る。
結核菌体から得た精製タンパク質(PPDs)を一定量を皮内注射することで、抗原のツベルクリンが発現するかで判定する。皮内注射を行った部分の発赤が48時間後に直径10mm以上を呈した場合、陽性と判定する。

点滴静脈性腎盂造影

腎盂造影検査のこと。DIP(Drip Infusion Pyelography)と表記することもある。
詳細は腎盂造影検査の項目をご参照下さい。

点滴静脈注射

一般に点滴と呼ばれる。
静脈内に一定の速度で薬液等をいれていく注射方法。脱水時や出血時に、補液(水分補給液など)・栄養補給の目的で採用される。

ディスコ

ディスコグラフィー(椎間板造影)を意味する医療業界の略語。
椎間板に造影剤を注入して椎間板の状態を診る検査方法。造影検査のひとつ。
詳細は椎間板造影を参照。

ディスコグラフィー

椎間板造影。
造影剤を椎間板の内部に注入して撮影。造影剤の流れ、貯留部位、造影像の形態などから、椎間板の変性、損傷の程度、ヘルニアの大きさや存在部位、後縦靭帯や神経との関係などを推定する。
ディスコと呼ぶこともある。
詳細は椎間板造影を参照。

デジタルX線撮影法

X線(レントゲン)装置の中でも、フィルムを使用した従来の撮影に比べて放射線量の少ない撮影法。
フィルムの代わりにコンピューターで画像を取り込み、画面上で診断する。画像の濃度やコントラスト、拡大率を自由に変えることができ、一回のX線照射で通常のX線写真では得られなかった軟部組織の情報も、得られるようになったため、従来のX線装置で撮影したフィルムより医師の得られる情報が多くなった。

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デブリ

Debridement。
壊死組織や汚染組織の切除を意味する、臨床現場での用語。
「褥瘡患者の患部をデブリする」などと使う。
デブリートマンやデブリードメントとも呼ばれる。

デブリードマン

Debridement(ドイツ語)に由来。デブリードメントともいう。
感染、壊死組織を除去し、患部を清浄化することで他の組織への影響を防ぐ外科処置のこと。
略してデブリと言われることもある。

デブリードメント

壊死した組織を切除すること。創傷外科治癒の原則である。
デブリートマン、デブリとも言う。

デブリーフィング

【1】災害や精神的ショックを経験した人々に対して行われる、急性期(体験後2,3日〜数週間)の支援方法のこと。心理的デブリーフィング(PD)とも言われる。
デブリーフィングは元来、軍隊用語で「状況報告、事実確認」を意味し、前線から帰還した兵に任務や戦況を質問し、報告させることを指していた。
しかし、大規模災害や悲惨な死傷事故を目の当たりにした人々にとっては、自身が体験した状況を正しく認識することが、ストレスによって引き起こされている自身の異常反応(不安感、抑うつ感など)が正常な反応なのだと認識することにつながり、ひいては回復へとつながってゆく。これを目指して行われるのがデブリーフィング(心理的デブリーフィング)である。
デブリーフィングでは、トラウマとなるような出来事を体験した人がグループで2〜3時間話し合い、互いを理解しあう雰囲気のなかで心に溜まったストレスを処理することを目指す。

【2】振り返り、見直し、反省会などを意味する言葉。

透析

治療方法としての透析は「人工透析」を参照。
半透膜を用いて、高分子溶液から電解質や糖分といった低分子化合物を分離すること。
この仕組みを医療に利用したものが、人工透析と呼ばれる治療法である。

糖尿病

DM(Diabetes Mellitus)。
血糖値(血中のブドウ糖濃度)が病的に高いまま下がらなくなる病気。血糖を押さえる作用をもつインスリンの不足や、インスリン感受性の低下、妊娠などによって引き起こされる。
日本では、空腹時血糖が126mg/dL以上となると糖尿病と診断される。
のどの渇きや空腹感、脱力感や頻尿といった自覚症状があるほか、網膜症・腎症・神経障害などの危険な合併症を起こしやすい。
合併症のなかには治療困難なものも多いため、予防が重視されており、早期発見・早期治療につとめることが大切であると考えられている。国内患者数は予備軍を含めると2000万人にのぼるとされる。
糖尿病の分類としては、インスリンの分泌量が絶対的に不足する1型糖尿病、インスリンの効き目(インスリン感受性)が低下する2型糖尿病、妊娠によって起こる妊娠糖尿病、その他疾患に伴って発症する2次性糖尿病がある。

徒手筋力検査

としゅきんりょくけんさ。MMT(Manual Muscle Test)。
医療者の手によって、人体の主要な筋力を判定する検査方法。主に医師、理学療法士、作業療法士によって実施される。

徒手筋力検査では筋力を以下の6段階で評価する。

5 Normal(N)   検査者が被検者の肢位持続力にほとんど抵抗できない
4 Good(G)    段階5の抵抗に対して、被検者が抗しきれない
3 Fair(F)     重力の抵抗だけに対して、運動範囲内を完全に動かせる→客観的基準
2 Poor(P)     重力を取り去れば、運動範囲内を完全に動かせる
1 Trace(T)    筋の収縮がかすかに認められるだけで、関節運動は起こらない
0 Zero(活動なし) 視察・触知によっても、筋の収縮が確認できない

徒手筋力検査の長所・短所は以下のとおり。
長所:器具を使わずに行うことができ、臨床で筋力を大まかに把握するのに有効である
短所:検査には熟練の技術が必要とされる。再現性が低い(検査者が変われば判定も異なる恐れがある)

トリアージ

災害医療の現場において、限られた医療資源(医療スタッフ、医薬品等)を最大限活用するため、負傷者を傷病の緊急性・重傷度に応じて分類し、治療の優先順位を決定すること。
「選別」を意味するフランス語「triage」が語源である。

災害医療とは、地震や洪水、火災といった自然災害だけでなく、テロや無差別殺人のような故意に引き起こされた事件、爆発や放射線漏れといった重大な事故など、通常の診療体制では対応できないような状況下で行われる医療のことである。
このような現場では、救急活動を行う側の医療能力を上回る多数の負傷者が発生する。そのため、限られた人的・物的資源を有効に振り分ける必要が生じるのである。

判定基準としては以下のものがあり、これらを総合して判断する。
・総傷病者数(災害の規模を反映)
・医療機関の許容量(必要とされる処置・治療が出来る近隣の医療機関の数と規模)
・搬送能力(救急車・救急ヘリコプター等の稼動数)
・重症度・予後(救命可能な重症者が何人くらいいるか)
・現場での応急処置(止血処置、気道確保、静脈ライン確保など)
・治療に要する時間(傷害の内容あるいは重症度により異なる)

判定結果はトリアージタッグに示された色で判別される。
・黒:死亡、もしくは救命に現況以上の人員・救命資材を必要とするため救命不可能なもの
・赤:生命に関わる重篤な状態で、一刻も早い処置が必要だが、救命の可能性があるもの
・黄:今すぐに生命に関わる重篤な状態ではないが、早期に処置が必要なもの
・緑:救急での搬送の必要がない軽症なもの

搬送や救命処置の優先順位は「赤→黄→緑→黒」となる。
トリアージに要する時間は1人あたり数十秒から数分程度、また、繰り返し追跡判定することも必要であるとされる。

トリアージは、2008年の秋葉原通り魔事件、2005年のJR福知山線脱線事故、2004年の美浜原子力発電所での重大労災事故において実施された。
一方でこれらの現場では、命の選別を行うことへの心理的負担や、同じ判定の負傷者がいた場合の治療の優先順位付けが困難、といった様々な課題も浮かび上がってきた。

トリアージの考え方を踏まえ、病院に来る患者の重症度を判断し、診察の優先順を決める看護師をトリアージナースという。

トロッカー

胸腔内に留置され、気胸や胸水、膿胸などの治療に使われる管(ドレーン)。胸腔ドレーンとも呼ばれる。
細いものから太いものまで様々なものがある。

動脈血ガス分析

肺の呼吸機能診断に利用される検査。
動脈血に含まれる酸素や二酸化炭素の量、pHを測定する。酸素の量は酸素分圧(PaO2)、二酸化炭素量は炭酸ガス分圧(PaCO2)として示される。
酸素分圧が低いと低酸素血症のおそれがあり、二酸化炭素分圧が高くなると高炭酸ガス血症などのリスクが高まる。

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動脈遮断

手術の際、細かな作業を行うための環境作りや血液循環維持のために採られる処置。大動脈を鉗子などで挟み、血流を遮断すること。
心臓手術などの際、人工心肺と組み合わせて行われることが多い。
大動脈遮断を施して手術部位への血液流入を止めるとともに、患部の上下の血管にチューブをつけて血流を迂回させつつ維持する。そうすることで患部での大量出血を防ぐと同時に、血液循環に伴う患部の収縮を止め、静かな状態で手術を行うことが可能になる。

ドライウエイト

DW(Dry Weight)。
血液透析後の体重、つまり余分なからだの中の水分を取り除いたときの体重のこと。体に余分な水分がたまっていない状態で、透析後の目標となる。目標体重、至適体重とも呼ばれる。
ドライウェイトは、患者ごと、季節ごとに変動し、例えば患者の食事量の減少などによって体重が減少しているにも関わらず、ドライウェイトをそのままにしておくと、体内が水たまり(溢水)状態となって、心不全などの原因となる。そのため、臨床ではドライウェイトの増減と水分量による増減とを区別することが必要なほか、月に一度はドライウエイトの見直しを行う必要があるとされる。
ドライウェイトを設定する際は、心胸比、透析前の血圧、透析中の血圧低下、尿量、透析前後の血液濃縮、心臓超音波などのデータが必要となる。

ドレナージ

体内の余分な水分・血液などを体外に抜き取る処置のこと。排出、排液を意味する英語Drainageに由来する。
ドレナージでは、細いチューブ(ドレーン)の先端を体内の部位まで進め、そこから余分な体液を体外に除去する。感染症の原因物質除去や体腔内の減圧のために行われる。
具体的な医療処置としては、経皮経肝的胆管ドレナージや経皮経肝的胆道ドレナージ、経皮経肝的胆嚢ドレナージ、胸腔ドレナージなどがある。

ドレーピング

手術の際、清潔な術野を確保するために滅菌済みのドレープで不潔域を覆うこと。ドレーピングによって清潔域と不潔域を明確化することができる。
医療現場で使われる、処置に関する略語には他に、アンプタやカットダウン、ホウコウなどがある。

ドレープ

手術などの際、患者の体を覆うカバーのこと。手術を行う部分に穴が開いている。
器具やテーブルの上といった不潔域から術野・切開部を隔離し、清潔に保つ目的で使われるものである。当然ながら再使用は禁止である。
手術部位によって、眼科ドレープや心臓外科ドレープ、ラパコレドレープ等の種類がある。

ドレーン

誘導管、排液管ともいう。
体腔内に溜まった水分や血液、リンパ液などを体外に排出するために用いられる管である。ゴム製あるいはシリコン等の合成樹脂でできている。
ドレーンを使った処置をドレナージ(Drainage。英語で排出、排液を意味する)といい、具体的な医療処置としては、経皮経肝的胆管ドレナージや胸腔ドレナージなどがある。

内視鏡

人体内部を見るための医療器具の総称。
ファイバースコープなど細長いチューブ状のものが多いが、カプセル状のものもある。
体腔内を観察するだけでなく、細胞等を標本として採取できるものや、手術を行うことができる種類の内視鏡もある。 内視鏡は使用される体内部位によって多くの種類があり、代表的なものとしては腹腔鏡、胸腔鏡(VATSなど)、喉頭内視鏡(喉頭ファイバーとも言われる)、小腸内視鏡などがある。

内視鏡的逆行性胆管膵管造影

ないしきょうてきぎゃっこうせいたんかんすいかんぞうえい。
ERCP(Endoscopic Retrograde Cholangio Pancreatography)と略される。胆管、膵管の造影検査のひとつ。詳細はERCPを参照。

内視鏡的粘膜下層剥離

ないしきょうてきねんまくかそうはくり。
粘膜層にとどまるがん腫瘍を、内視鏡下で電気メスを用いて切除する方法。
内視鏡的粘膜切除術とは異なり、「サイズの大きな病変」や「潰瘍を合併する病変」に対しても一括切除することが可能である。

≪具体的な処置方法≫
(1)がん病変を診断し、切除範囲をマーキング
(2)粘膜下層に生理食塩水(またはヒアルロン酸ナトリウム)を注入し、電気メスでマーキングの外側を切開
(3)がんの下を電気メスで剥離
(4)完全に剥離し、止血処理

内視鏡的粘膜切除

EMR(Endoscopic Mucosal Resection)。ないしきょうてきねんまつせつじょ。
胃や大腸といった消化器官にできたがんの治療方法の1つ。内視鏡を用い、悪性腫瘍をループ状の電気メスで切除する。リンパ節に転移がないと判断された早期がんに適用される。
内視鏡的粘膜切除術には、筋層以下(粘膜下層の奥)に障害を与えずに組織を切除できるという利点がある。また内視鏡手術のため身体への負担が少ないため、従来は多く採用されていた。しかし、以下のような課題があるため、近年では内視鏡的粘膜下層剥離術が採用されるようになっている。

■1cm程度までの小さい腫瘍なら有効だが、大きな腫瘍に対してはいくつかに分けて切除する必要がある
■腫瘍を切り取る際、適切な深さを設定できない
■腫瘍を確実に取れたのか顕微鏡で確認できない

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内臓脂肪症候群

メタボリックシンドローム(Metabolic Syndrome)、メタボリック症候群、内臓脂肪症候群ともいう。
詳しくはメタボリックシンドロームを参照。

二次救急

入院を必要とする患者への処置を行う医療機関。またそこで行われる治療のこと。
肺炎や脳炎、虫垂炎といった症状の患者が対象となる。
救急医療体制の一環として、一般の総合病院や国公立病院などの救急指定病院が輪番制で休日・夜間の治療にあたる。

二次救命処置

ALS(Advanced Life Support)。
医療従事者が特殊な医療器具を用いて行う救命処置のこと。
これに対し、院外で傷病者が出た際に、現場に居合わせた人間(バイスタンダー)が十分な設備がないなかで行う処置を一次救命処置(BLS)という。

ニューロレプト麻酔

神経遮断薬と鎮痛薬を併用し、意識を保ちつつ鎮痛作用を発揮させる静脈麻酔のこと。もともとはフェンタニールを用いた全身麻酔で、患者の意識を保ちつつ、循環動態も安定した状況の下、術者と被術者の間で応答を保ちながら手術を行うことが出来る。

尿素窒素

肝臓や腎臓の状態を診断するために用いられる検査項目。血液中の尿素に含まれる窒素成分のことで、タンパク質が分解されてできる老廃物である。8〜20mg/dlが標準値とされる。
通常、尿素窒素は腎臓でろ過されたうえで尿として排出されるが、腎機能が低下すると尿素窒素の数値は上昇する。また、タンパク質の過剰摂取や大量の消化管出血、甲状腺機能亢進症などによっても数値は高くなる。
一方、数値の低下は肝硬変や肝不全、低タンパク食の継続的摂取、妊娠などによって引き起こされる。

ネブライザー

吸入器のひとつ。
霧状にした薬液を口や鼻から吸入する治療法で、蓄膿症や喘息など呼吸器系の患者に用いられる。
ネブライザーには、圧縮空気で霧を作る「ジェット式」、超音波で霧を発生させる「超音波式」、メッシュ式に分けられる。

脳潅流圧

血圧と頭蓋内圧の差。
狭窄や閉塞によって脳血管がふさがり、血流量が不足すると、脳潅流圧は低下し脳虚血を引き起こす。

脳酸素消費量

脳酸素代謝量ともいう。
詳しくは脳酸素代謝量を参照。

脳酸素代謝量

CMRO2(Cerebral Metabolic Rate of Oxygen)。
脳酸素消費ともいう。
脳組織が消費する酸素量のこと。単位時間(分)、単位量(100g)当たりの酸素消費量を指す。
脳が消費する酸素量は全身の約2割を占めており、体温が下がったり、脳細胞の活動が減少したりすると低下する。
CMRO2は脳循環障害の診断などに利用される。

脳波

ヒトや動物の脳細胞の活動に伴って生じる微弱な電気変動。またはこの電気変動を頭皮や脳内に置いた電極で感知し、それを記録したもの。
てんかんや意識障害、精神疾患の診断や症状把握のために使われる。

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脈波伝播速度

PWV(Pulse Wave Velocity)ともいう。
心臓から送り出された血液による拍動が、血管を通じて手足に届くまでの速度のこと。脈波伝播速度は血管内の壁の厚さや硬さによって変化し、血管が硬いほどその速度は速くなる。このため、脈波伝播速度は動脈硬化の指標として使われるのである。
また、脈波伝播速度から血管年齢なども計測される。

肺炎球菌

肺炎、気管支炎といった呼吸器の感染症や、中耳炎・髄膜炎などを引き起こす細菌。
80以上の型があるため、それぞれの型に対応する免疫をつける必要がある。一般には肺炎球菌ワクチンの摂取による予防を行う。

肺活量

思い切り息を吸い込んだのちに、一気に吐き出しうる最大の呼吸気量。肺の換気能力を測る指標となる。
身長、体重、年齢によって個人差があり、年齢をとるにしたがって低下する。日本人の平均は成人男性で3000〜4000ml、成人女性は2500〜3500ml。

ハイケアユニット

HCU(High Care Unit)。
ICU(集中治療室)と一般病棟の中間に位置する病棟で、ICUから移されてきた患者を対象とした高度治療室。看護配置7対1の一般病棟とは異なり、より綿密な看護を行うため、4対1の看護配置を保っている。

肺雑音

はいざつおん。
副雑音ともいう。呼吸運動に伴って生じる異常呼吸音のこと。
肺雑音には喘鳴音・ラ音・咳嗽音などさまざまな種類がある。

肺動脈圧

肺動脈の血圧のこと。正常値は収縮期圧30〜15mmHg、拡張期圧8〜2mmHg、平均圧18〜9mmHgとされている。
肺高血圧症診断のために測定される。
肺動脈圧が高いと右心室に負荷がかかるため、心臓のポンプ機能が低下し、心拍出量の減少や全身のむくみを引き起こす。

肺胞気酸素分圧

PaO2。
動脈血ガス分析で測定する数値であり、血液中の酸素量を示す。
酸素分圧が低い場合は、呼吸器疾患によるガス交換障害や低酸素血症の疑いがある。

拍出係数

SI(Stroke Index)。
拍出量を患者の体表面積(BSA)で割った値で、患者の体の大きさに関係なくSV(Stroke Volume)を比較するために用いる。心係数ともいう。
拍出係数=拍出量÷体表面積

正常では30〜60 ml/beats/m2とされる。

ハルン

尿を意味する医療用語。ドイツ語のHarnより。
医療現場で用いられる用語には、他にエント(えんと)、カイザーなどがある。

ハートレート

心拍数。Heart Rate。HRと略す場合もある。
心拍計はハートレートモニターという。

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ハーバード浴

要介護者の入浴方法のひとつ。
ベッドに寝たままの状態で入ることができる。
ハーバード浴の他にチェアインバス、ボランテなどもある。

バイスタンダー

けが人や急病人が発生した場合、その付近に居合わせた人のこと。
一次救命処置においては、救急隊到着までの数分間にバイスタンダーが行う救急処置が、患者の予後や生存率を左右するとして重視されている。

バイタル

バイタルサイン(Vital Signs)の略称。
生命(Vital)の兆候(Sign)とも訳される、患者の生命に関する最も基本的な情報である。
具体的には、脈拍あるいは心拍数・呼吸(数)・血圧・体温の4つを指すことが多く、これらの数値情報から、患者の現在状況を把握・表現する。
ちなみに、救急医学の分野では上記4項目に意識レベルを追加した5項目を測定する。

バイタルサイン

Vital Signs。
医療現場ではバイタルとも略される。
患者の生命に関する最も基本的な情報である、心拍数・呼吸(数)・血圧・体温の4項目を指す。

バギング

Bagging。
人工呼吸の方法のひとつ。用手換気ともいう。
人工呼吸では、口と口を密着させて行う方法がよく知られているが、バギングとは、バックバルブマスクを利用して空気を送る方法である。

現在では「汗以外の体液はすべて感染源になり得る」という考え方(スタンダードプリコーション)により、口と口での人工呼吸はほとんど行われておらず、医療従事者はポケットマスク(フェイスマスク)やバックバルブマスクなどの器具を使った人工呼吸を行っている。

バックバルブマスク

傷病者の口と鼻に空気を送り込む人工呼吸器具。一般にドイツのアンビュー社の製品が知られているため、アンビューバッグとも呼ばれる。
救急救命士による救命治療や、病院で行なわれる緊急人工呼吸は、ほぼ100%バックバルブマスクを使って行われている。

バランススコアカード

BSC(Balanced ScoreCard)。
バランストスコアカードともいう。
病院のミッション(理念、行動規範)やビジョン(長期計画)を達成するためのプランを、より具体的な業務スケジュールに落とし込むためのツール。
具体的には、「継続して病院が成長するための収入が確保できているか」「患者にとって満足いく病院であるか」「効率的な業務プロセスが取れているか」「職員のやる気やチームワークはどうか」「医療の質は保証されているか」といった視点から数値表(スコアカード)にスコアを入力し、目指すべきミッション・ビジョンを実現するためには「誰が」「何を」「いつまでに」「どのように」行動する必要があるかを明確にする。
BSCでは外部の人間がスコアをつけるのではなく、院内事情を熟知し、実際の業務が見えてい病院内部の職員が参加することに意味がある。また、BSCはミッション・ビジョンを病院の職員内で共有するためにも有効なツールであるとされる。

パルス療法

薬を服用する期間と服用しない期間を周期的に繰り返す治療方法。例えば、薬を1週間飲んだら、次の3週間は飲まない、というサイクルを3〜4回繰り返す。

また、パルス療法は、別の見方をすれば、短期間に大量の薬剤を集中的に投与する治療方法でもある。関節リウマチ、膠原病などによる症状悪化の場合、ステロイド剤を短期間に集中的に投与するステロイドパルス療法が代表的である。

パルス療法の目的は、肝臓の負担軽減と副作用の抑制である。

標準感染予防策

スタンダードプリコーションともいう。
患者や医療従事者を艦船事故から守るための予防策のこと。
感染予防としては、手洗い、医療器具の処理作業(滅菌・消毒等)、器具の正しい取り扱い、患者配置、リネンの適切な取り扱いなどが挙げられる。

ビーシージー

BCG。結核の予防ワクチン。詳細はBCGを参照。

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ピギー

点滴、点滴バックのこと。また、ピギー内に充填する生理食塩水を指すこともある。

ファイバースコープ

医療用ファイバースコープは、内視鏡のひとつであり、人体内部の観察のために使用される。
柔軟性のある細いガラス繊維からできており、先端にレンズが取り付けてあるため、体内に挿入後、先端の向きを変えるなどして人体内を比較的自由に見ることができる。
使用される部位や科目によって「胃ファイバースコープ」や「喉頭ファイバー」などといわれる。

フィブリン体分解物

フィブリン、フィブリノーゲンというタンパク質を、プラスミンというタンパク分解酵素によって分解した際の産物のこと。播種性血管内凝固症候群や肝硬変といった線溶作用が異常に亢進する疾患のときに異常に増え、これらの疾患の検査・診断基準に用いられる。
フィブリン体分解産物が多い状態では、凝固異常、血栓ができやすいことを示している。

腹腔鏡

ふくくうきょう。
内視鏡のひとつ。内視鏡カメラを挿入して腹腔内を観察する。
さらに近年では、医療の進歩に伴い、臓器の観察だけでなく胆嚢の切除や早期胃癌、早期大腸癌の手術、不妊症の検査や不妊治療にも用いられるようになっている。
腹腔鏡のことを業界用語ではラパロスコピー、ラパロという。

副雑音

ふくざつおん。
肺雑音ともいう。
肺の聴診をするときに聴きとられる正常呼吸音以外の、肺に由来する複雑音のこと。
断続性ラ音や連続性ラ音、水泡音など様々な種類がある。

副鼻腔炎

ふくびくうえん。
蓄膿症(ちくのうしょう)ともいう。
副鼻腔に炎症が起こる病気で、鼻汁(青っぱな)や鼻づまり、頭痛や頭の重みなどの症状がある。
副鼻腔炎は、風邪などをきっかけに副鼻腔に炎症が起こり、発生した膿が鼻腔から自然排泄されずに溜まることにより慢性化する。発症当初の副鼻腔炎を急性副鼻腔炎といい、症状が8週以上続く場合を慢性副鼻腔炎という。慢性副鼻腔炎はウィルス感染や重度のアレルギー、遺伝が原因とされる。
抗生物質による細菌除去やタンパク分解酵素による膿の排泄が主な治療法である。

腹膜透析

PD(Peritoneal Dialysis)。
人工透析のひとつ。ろ過作用を持つ腹膜を半透膜として使い、腎機能を代替させる治療法。
胃や腸などの内臓を覆っている腹膜は、広げると2平方メートルほどの面積がある。この腹膜で覆われた腹腔内に透析液を一定時間貯留させたあと、体外に排出することで、血液中の溶質と水分を除去する方法。これを1日4回ほど繰り返す。
自宅や勤務先で30分ほどの時間で処置が完了するため、頻繁な通院から開放されるという大きな利点がある。その一方で、感染による腹膜炎や腹膜の肥厚・硬化を引き起こすおそれもある。

服薬コンプライアンス

患者の医薬品に対する服用法をどれだけ守れているかを表現する言葉。服用法に従って正しく守られていれば、「コンプライアンスが良い」と表現され、逆に飲み忘れやわざと飲まないなどによって服用法が守られていないことを「ノンコンプライアンス」という。
疾患の治療に対し、大きな効果をもたらす医薬品であっても、服用法に従わなければ、効果が上がらなかったり、強い副作用を生じさせたりする。
服薬コンプライアンスを良好な状態に保つためには、服薬指導や説明を医師や看護師、薬剤師などの医療従事者が過不足なく行うことが重要である。

フレンチ

カテーテルのサイズを表す単位。Fr、Fと表記され、1Fr=1/3mmで換算される。

ブラッドパッチ

髄液が漏れている箇所(クモ膜)に血液を注入し、血液の凝固作用や炎症反応を利用して開いた穴を塞ぐ治療法。
脳脊髄液減少症患者の、減少した脳脊髄液を増加させるために採られる方法である。

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ブロンコ

Bronchoscopy。
気管支ファイバースコープ、気管支内視鏡(気管支鏡)のこと。また、それによる検査のこと。
気管支ファイバースコープの英語名、Bronchofiberscopyの頭文字から、BFと略される場合もある。

プライマリーケア

病気や怪我をしたとき最初に受ける医療のこと。初期診療とも言われる。
プライマリー(Primary)とは、「初期の」「最初の」といった意味である。
健康不安を感じた場合には、直接大病院で診察を受けるのではなく、まずは地域のかかりつけ医(プライマリーケア医)に相談し、適正な処置あるいは適切な専門医を紹介してもらうことが良いとされる。

プルス

脈拍を意味する医療業界の用語。脈拍を意味するドイツ語のPulsに由来する。
医療現場で使われる言葉は他に、アネミ、ラプ、ニューロなどがある。

プロトコル

プロトコール、臨床研究実施計画書ともいう。治験などにおいて、あらかじめ定められた試験/治療計画のこと。
詳細はプロトコールを参照。

プロトコール

プロトコル、臨床研究実施計画書ともいう。
あらかじめ定められている規定や、試験/治療計画のこと。
例えば、ガンであれば関連医学会によってステージ別に標準治療が定められており、その定められた標準治療法のことをプロトコールと呼ぶ。

プロトコール研究

現在の標準治療(プロトコール)よりもさらに有効な治療方法を模索する研究のこと。
治療成績の上昇や副作用の抑制などを目指して、例えば抗がん剤の使い方やその組み合わせを変えてみるなどして様々な比較試験を行う。

プンク

穿刺を意味する医療業界の用語。ドイツ語のPunktion、英語のPunctureに由来する。
診療、疾病に関する業界用語には他に、ライン、アポ、エネマなどがある。

ヘマトクリット

ヘマトクリット値(ヘマトクリットち)。
血液に占める赤血球の容積を%で表わしたもの。貧血の診断や経過観察などに用いられる。基準値は成人男性で40〜50%、成人女性で35〜45%。
ヘマトクリット値が高い場合は脱水(血液濃縮)や多血症が、値が低い場合は貧血、妊娠が疑われる。
臨床検査などでは、HtまたはHctといった略号で表されることが多い。

ヘマトクリット

血液中の赤血球の割合を調べることで、貧血の種類を診断する検査方法。ヘマクリット値が低い場合、つまり赤血球の数が少ない場合は貧血である可能性が高く、逆にヘマトクリットの値が高い場合は、血液の流れが悪くなり、多血症や脱水症などの疑いを持たれる。
簡単に行えるため、大出血で病院に搬送された際にも行われる。この検査によって得られた数値によって、輸血の要・不要が決定される。

ヘモカテ

ヘモラールから入れるカテーテル。
ヘモラールとは足の付け根の太い動脈のこと。

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ヘモラール

大腿動脈を意味する業界用語。「ヘモラールからの採血」「ヘモラール穿刺」などと使う。
同様の用語にはマルク、アプネア、コート、アイテルなどがある。

ベジる

植物状態を意味する医療用語。
医療現場で用いられる用語には、他にステる(すてる)、ゼプ(ぜぷ)などがある。

ペアン鉗子

手術で使われる止血鉗子のひとつ。止血のほか、組織の把握にも用いられる。
コッヘル鉗子に似ているが、先端に鉤のないものを指す。ペアンは鉤がついていないためコッヘルに比べて把持する力は弱いが、組織への損傷が少ないという特徴がある。
考案者であるフランス人外科医ペアン(1830-1898)に由来する。

ホウコウ

包帯交換を意味する略語。
医療現場で持ちいらられる略語には、他にアンプタ、プンク、デクビなどがある。

ボランテ

介助が必要な患者の入浴方法のひとつ。またその特別浴槽のこと。
浴槽の位置が高く、浴槽の縁をまたぐことなくイスに腰掛ける感覚で入浴・退浴ができる。入浴者の位置が高いため、介助者も腰をかがめずに入浴介助を行うことができるという利点がある。
介護用浴槽にはほかにチェアインバス、ハーバード浴などがある。

ポリペク

ポリペクトミー。
ポリープ切除術を意味する医療業界の略語。Polypectomy(英)に由来。
胃や大腸、胆嚢などのポリープを内視鏡などを使って取り除く手術のこと。

ポリペクトミー

Polypectomy。
ポリープ切除術のこと。
医療現場ではポリペクと略して使われる。

毎分拍出量

心室が1分間に送り出す血液量。Cardiac Output Per Minute。単位はL/min。
一回拍出量に心拍数を掛けた数値であり、正常で約5L/minとされる。

毎分心拍出量[L/min] = 一回拍出量 × 心拍数

マイルズ手術

直腸切断術。
直腸がんに対する手術の1つ。直腸部から肛門管、肛門部を切除し、人工肛門を設ける。
直腸は骨盤内部の一番奥にあり、腸の吻合が困難なため、これまでは肛門を温存できる病変でもマイルズ法が採用されていた。しかし現在では人工肛門をできるだけ使わずに済むよう、DST(Double Stapling Technique)法が主流になりつつある。

マネジドケア

管理医療手法を用いて医療費を抑制することを目的とした医療保険制度。アメリカで創設され、現在多くの国・地域で普及している。
医師の管理強化のため、医師の階層化を行い、社会保障カードで健診やレセプトなどの各種データベースを一元管理し、制限を課すことで、医療費の抑制を図ることが出来るといわれている。
しかし一方で、医師の裁量権が大幅に制限されることや、患者が受けたい治療も受けられないという、過小診療の傾向、また保険者が医療プランを事前に審査する仕組みに対して、審査基準を明らかにしないまま医療行為の必要性を判定することに違法性があるなどという指摘もある。
日本における疾病管理プログラム Disease Managementによる、国家医療情報ネットワーク「NHIN」は平成23年度に完成予定となっている。

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マルク

骨髄もしくは骨髄穿刺のこと。骨髄を意味するドイツ語Knochenmarkに由来する。
詳細は骨髄、骨髄穿刺を参照。

慢性期

病状は比較的安定しているが、治癒が困難な状態が続いている時期。再発予防や身体機能の維持・改善を目指しながら、長期的な看護、治療を行っていく必要がある。
症状の経過時期・必要とされる処置内容に応じて、慢性期のほか急性期、回復期、終末期などに分けられる。

マーゲンチューブ

胃管、胃チューブ、胃ゾンデなどともいい、医療現場ではMaチューブと記入する。
鼻から胃内に挿入するチューブで、材質にはシリコンが使われることが多い。
手術前に挿入し、手術後に胃液等の胃内容物を体外に排出して胃内減圧を図ることを目的としている。また、経管栄養のために使用される場合もある。成人の場合、チューブを体内に55cm〜65cmほど挿入する。
ちなみに、マーゲンとは胃を意味する医療業界の用語である。

ミエログラフィー

脊髄造影。造影検査のひとつ。
脳脊髄液(髄液)で満ちているくも膜下腔に造影剤を注入したうえで、X線で撮影し、脊髄本体やそこから枝分かれして出ている神経の枝(神経根)の姿を映し出す検査方法。
詳細は脊髄造影を参照。

脈圧

収縮期血圧(最高血圧)と拡張期血圧(最低血圧)の差のこと。
動脈硬化の進展度合いを見るバロメーターとされる。動脈硬化が進むと血管の柔軟性が低下するため、収縮期血圧値は増加し、拡張期血圧値は低下する。そのため脈圧が拡大するのである。
また、脈圧は加齢に伴って大きくなる傾向にあるが、脈圧が大きいと心臓病や脳卒中の可能性が高まるとされる。

ミルキング

ドレーンの中に溜った血液や排液を、手で揉んだり専用のローラー等を使ったりして、流してあげる作業のこと。ミルキングとは乳しぼりの意味。
ドレーンの中の液体(血液や、排液等)は、中に溜ったまま放置しておくと固まってしまったり、ドレーンが詰まってしまったりしてしまう。これを防ぐために行う処置がミルキングである。

メイヨー

Mayo。
手術用剪刀(せんとう。ハサミのこと)のひとつ。
クーパー剪刀(せんとう。ハサミのこと)の先を少し細めにしたハサミである。比較的固めの組織を切る場合に使われることが多い。
手術用ハサミには他にもクーパー剪刀、メッツェンバウム剪刀などがある。

メタボリック症候群

メタボリックシンドローム(Metabolic Syndrome)、メタボリック症候群、内臓脂肪症候群ともいう。
詳しくはメタボリックシンドローム(Metabolic Syndrome)を参照。

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドローム(Metabolic Syndrome)、メタボリック症候群、内臓脂肪症候群ともいう。
内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖・高血圧・高脂血・高コレステロールのうち2つ以上を合併した状態のこと。
こういった症状は単独でも健康リスクを高める要因だが、それが重なると、糖尿病・動脈硬化・心筋梗塞といった疾患の発生頻度が高まる。
そのためリスク重積状態は予防や治療の対象と考えられている。
メタボリックシンドロームの診断基準を定める動きもあったが、その数値は世界各地ばらばらで、科学的に疑問の声が上がっている。

メッツェンバウム

Metzenbaum。
手術用剪刀(せんとう。ハサミのこと)のひとつ。
クーパー剪刀(せんとう。ハサミのこと)よりも先が細く薄くなっている。細かい組織を切ったり、剥離操作を行ったりする場合に使われる。
略して「メッツェン」と呼ばれることもある。
手術用ハサミには他にもクーパー剪刀、メイヨー剪刀などがある。

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メディカルコントロール

MC(Medical Control)。
救急患者を現場から医療機関へ搬送するあいだに医師以外の者(救命救急士を含む救急隊員)が医療行為を実施する場合、医師が必要な処置を指示あるいは指導して、それらの医行為の質を保障すること。

MCはオンラインMCとオフラインMCに分類される。
前者は直接的MCとも言われ、現場での救急活動の際、電話や無線等を介して、あるいは対面によって医師が指示・指導を行うことである。
一方後者は間接的MCとも言われ、事前研修や事後検証、再教育などが含まれる。

モスキート鉗子

手術で使われる止血鉗子のひとつ。
長さ12cm程度の短い鉗子で、微細血管などの細かい組織に使われる。先端に鉤(かぎ)がある有鉤型と鉤のない無鉤型がある。

腰椎穿刺

ようついせんし。
脊椎穿刺(せきついせんし)、ルンバールともいう。

腰椎部で行う脊髄液検査のこと。
腰椎穿刺では、腰の骨に小さい穴をあけて、脳・脊髄を浮かせている脳脊髄液を採取する。
これは、@髄液圧の測定やA髄液腔への薬液(治療のための薬剤や局所麻酔剤、造影剤)注入、B髄液の排除といった、診断および治療のためである。
腰椎穿刺は、一般的に、頭部の救急疾患、特にクモ膜下出血や髄膜炎の診断に用いられることが多い。

ライン

血管から点滴や輸血のための道を確保すること。またその道のこと。
静脈血からのラインをVライン、動脈からのラインをAラインなどと呼ぶ。
ラインの確保方法には、血管に針を刺して行う経皮的穿刺と、血管を切開するカットダウン法がある。

ラパ

腹腔鏡(ふくくうきょう)のこと。
腹腔鏡を指すLaparoskopie(ドイツ語)の頭の言葉をとってこのように略される。腹腔鏡を使った胆嚢摘出手術のことをラパ胆などと呼ぶ。

ラパコレ

腹腔鏡下胆嚢摘出術のこと。
腹腔鏡下胆嚢摘出術を意味する英語、Laparoscopic Cholecystectomyを略して「ラパコレ」という。LCやラパ胆などとも呼ぶ。

ラパ胆

腹腔鏡下胆嚢摘出術のこと。
ラパとは腹腔鏡を指すドイツ語Laparoskopieの頭の文字である。ラパコレともいう。

ラパロ

腹腔鏡、外科腹腔鏡を意味する業界用語。英語Laparoに由来する。
ラパロスコピーという場合もある。

ラパロスコピー

腹腔鏡、腹腔鏡手術を指す業界用語。腹腔鏡下で行う診断・手術の総称である。
腹腔内と骨盤内の臓器を肉眼で判定することが可能。

不妊治療のひとつ。
へそのすぐ下から内視鏡を入れ、卵巣、卵管、周辺構造が正常かどうかを直接評価する。
閉塞した卵管、子宮内膜症、癒着、卵巣嚢腫、子宮外妊娠、または筋腫の治療にも採用される。

理学療法

身体に障害のある者に対し、物理的手段を加えることで基本的動作能力の回復を図ること。
理学療法で用いられる治療手段は、運動療法と物理療法があり、治療体操その他の運動による回復を図る運動療法と、電気刺激、マッサージ、温熱などによる物理療法に分類される。

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留置針

りゅうちしん。
採血・点滴の際に、静脈内に挿入し留置される医療器具。サーフローともいう。
留置針を使うことで、採血の度に注射針を刺す必要がなくなるというメリットがある。

リン酸緩衝生理食塩水

生物学等で使われる緩衝液の一つで、細胞を洗浄したり培養したりする際に使用される。
リン酸をはじめとした、血液と同じ成分で構成されているため、人体には無毒である。

臨床検査技師

病院、診療所といった医療機関において、医師の指示のもと、各種検査を行う医療従事者のこと。国家資格。コメディカルのひとつ。
従来、検査の多くは医師が行っていたが、検査の複雑化とともに分業化が進み、現在の医療現場では、臨床検査技師は不可欠の存在となっている。
臨床検査技師が行う検査には以下のようなものがある。

・微生物学的検査:「細胞やウイルスなどについて調べる」
・血清学的検査:「免疫状態を調べたり、輸血の検査を行う」
・血液学的検査:「血液細胞の数や形態を見る」
・病理学的検査:「期間の異常やがん細胞を見つける」
・寄生虫学的検査:「尿、胃液、脳脊髄液などの成分を調べ、寄生虫を見つける」
・生化学的検査:「血液の分析をする」

具体的には、「心電図・呼吸機能・脳波・心音図・超音波・血圧・MRI・血液」などの検査を行う。

リーメンビューゲル

先天性股関節脱臼の治療装具。
肩から足をベルトでつるし、乳児が足を動かすことによって、股関節の骨(大腿骨頭)が自然に入るべきところ(臼蓋)に入るように工夫された装具である。生後3ヶ月以降の乳児に対して採られる。
装着期間は3〜4ヶ月であり、1歳を過ぎるとリーメンビューゲルによる整復率は極めて低くなる。また、リーメンビューゲルを装着した場合、8割程度は脱臼が整復されるが、残り2割は良くならず、入院や手術が必要になる。

ルンバール

腰椎部で行う、脳脊髄液採取のこと。
腰椎穿刺(ようついせんし)ともいう。詳細は腰椎穿刺を参照。
ルンバールは、一般的に、頭部の救急疾患、特にクモ膜下出血や髄膜炎の診断に用いられることが多い。

ルー・ゲーリッグ病

Lou Gehrig’s Disease。
筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)ともいう。
詳しくは筋萎縮性側索硬化症を参照。
アメリカ大リーグ選手、ルー・ゲーリッグ(1903〜1941)がかかったことからこのように呼ばれる。

ルート

(点滴の)管のこと。薬剤を経管で注入する意味でも使う。
ラインと同義。
点滴などのために血管に針を刺すことを「ルートを取る」「ルートの確保」などと言う。

レスピレーター

人工呼吸器のこと。人工呼吸器を意味する英語Respiratorに由来。
患者の呼吸が止まったり、抑制されたりした場合、患者に装着して呼吸管理を行う専用の医療機器である。

ワッサー

蒸留水のこと。医療従事者が使う業界用語である。
同様の用語には、ルートやピギー、コンタミなどがある。